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猪との遭遇

猪が増えて最近では普通に国道を歩いてたりしますが。
鉄砲撃ち(この辺では”てっぽうぶち”と言います)が高年齢化して猪を撃つ人が激減していたところに、放射能を撒き垂らされたここでは猪の放射線値が高く、苦労して捕っても食べられないので、捕る人がいなくなり猪がどんどん増えて、田んぼや畑を荒らして農家の方は大変です。こんな田舎の日々の生活にまで放射能の問題が及んで苦労する人がたくさんいる事を、原発大好きな安倍さんを初めとする自民党な皆さんにはわからないでしょうが。あ、別にこれは秘密じゃないす。捕まえないでください。

僕の仕事場も、辺り一面、猪クンが地面を掘り返しまくりです。この玉石なんて1トン以上あるのに石の下に好物のミミズでもいたのか少し動いてます。どんだけパワーあんだ。

仕事場を囲む土手もこの通り。目が田舎仕様になってない人にはわからないかもしれないけど、写真の半分は掘り返されてます。
今日は風が強くて体温持ってかれる一日でした。水を使って石を磨いたり穴を開ける作業で手の感覚が無くなって泣きそうでした。夕方、仕事終わりに写真右上のオレンジの水槽の水栓を閉めに土手に上がったら。

なんか視線感じるな、と思って顔を上げたら7頭の猪。しかも丸々太った大人が目の前に。うり坊(猪の子ども)は昼間も遊ぶと聞いたけど大人の猪が活動するのは夜と聞いていた。猪クンにしてみたら、これからいつものように僕の仕事場で土手を滑って遊んだり地面を掘り返しまくって木の根やミミズを食べてみんなでパーティーしようと思っていたら、まさかの仕事場の主に遭遇、といったところか。向こうもどうしたもんか迷ったのか、お互い見合って、見合っての状態に。

いきなり脅かされたら突っ込んでくるけど基本、逃げると聞いていたのにお見合い状態が数秒続き、僕も硬直。どうする?ジーンズの後ろポケットにコンデジは入っていたけど撮る余裕はもちろん無し。撮っても暗くて撮れなかっただろうけど。と、7頭のうち6頭がくるっと後ろを向いたと思うと、飛ぶように山に駆けていった。100kg近い体重とは思えない俊敏な動きで一瞬の出来事だった。

しかし、ボスなのか、なんなのか一番でかい猪だけはこちらを向いたまま。来るのか?思わず心の中でカミさんにさようならといいかけたら。。。

こやつも信じられない素早い身のこなしでくるっと後ろを向いて脱兎のごとく、じゃない脱猪のごとく山へ飛ぶように消えていった。
時間帯をずらして、この大地を共有しようね。お願いだから。

たまき:

View Comments (2)

  • 4枚の絵が見事です!
    情景がよーく分かります。
    怖かったでしょうねー。

    複数の猪に遭遇なんて、初めて聞きました。
    それだけ増えているってことでしょう。

  • 数年前から仕事場の荒らされ方はすごくて、でも遭遇した事はなかったのです。
    とうとう出会ってしまった。
    石彫ってるときは騒音と粉塵で近づいてこないだろうけど、帰るときに暗闇で鉢合わせしてびっくりさせたら突進してくるかと思うと恐いです。

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