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日本の弓術

突然入ったウェブの仕事の打ち合わせを終えて、急いで胃カメラの検査結果を聞きに病院へ。
長く待たされるのは必至。何もしないで待つというのは僕にとって苦痛以外の何者でもないので「日本の弓術」をポケットに突っ込んで行って久しぶりに読み返してみた。


弓で的を射るには的を狙って力を入れるのは当たり前。ましてや合理的に考える西洋人ならなおのこと。
しかし師範は「的を狙うな、力を抜け」と言う。最初「ありえない、信じられない」を連発していたと言うヘリゲルの気持ちは良くわかる。
今は日本人にだって難しい命題だろう・笑
ちなみに石を彫る昔ながらの手道具である石ノミは石頭というトンカチの重たい奴で叩いていくのだけど、職人は力を入れたらダメという。力入れてたら疲れちゃって丸一日、仕事できないという訳だ。打った後にはね返る石頭が飛んでいかないようにそっと抑えてるだけで力なんか入っちゃいない、と職人は笑う。
僕にはまだ出来ない。

たまき:

View Comments (2)

  • からだ、おおむね健康ということでよかったですね。私は扁桃腺がはれてどうにもつらい状態です。
    ヘリゲルはうちに「弓と禅」がありますが、コメントから察するに内容は一緒ですかね?もしちがうならこちらもおすすめですよ。

  • お互い体には気をつけましょう。
    「日本の弓術」は5年間の東北での滞在の直後、ドイツに戻った後の講演を邦訳したもので「弓と禅』はその12年後に書かれたそうです。
    訳者の柴田治三郎氏は訳者後記でこんな風に書いています。
    「日本的な非論理的・神秘的な実践者になりえた著者が、戦中戦後のドイツで、不当な苦難を負わされて生活する間に、ふたたび元のドイツ哲学者の戻って(中略)日本的な論理飛躍の過程を、かえってドイツ的な論理の連続として基礎づけずにはすまされなくなったようにも見える。」
    僕は自分の信じているものが揺らぐ瞬間というものに興味がある
    http://www.tamaky.com/mt/archives/000872.html
    ので「弓と禅」よりかはそんな体験の直後の「日本の弓術」の方があっているようですけど機会があったら「弓と禅」も読んでみようと思います。
    それにしても。読書量がすごいのはウェブ上でかいま見せていただいてましたが、僕がはっとする本を大抵ひできさんはすでに読んでいるような気がしてきました・笑

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