夕食がすんでひと息入れて。我慢出来ずに服を着替えて車をかっ飛ばしてカミさんと仙台へ。レイトで園子音監督の最新作「地獄でなぜ悪い」を観た。
130分、あっという間。笑った。切なくなって笑い、驚いて笑った。笑って笑った。面白かった。
最高の映画を見た時、その感動を言語化する能力が僕にはない。言いたいことがまとまらないし好きなシーン、ニヤッと笑ったセリフが次々に頭に浮かんで何も書けなくなる。
とにかく面白かった。
理由はわからないけどもう夢中、というものをひとつでも持っている人、持ったことがある人は楽しめる。後から振り返って何であれほどまでに熱中したんだろうと思うことがある人は。今でも夢中になっているものがある人は。
そういうものって探して見つかるものでも、探して見つけるものでもない。気が付いたら「もう夢中」。理由はない。あっても後付かこじつけ、恋みたいに気が付いたら渦中にあった、落ちていたそういうものなんだろう、というのが実感。
努力は「夢中」に勝てないと最近、ツイッターで何度か目にした。
園子温監督とこの作品に出演している長谷川博己、友情出演でちょっと出ている水道橋博士らの公開直前対談。すごく面白い対談だけど、まだ映画を見ていないなら見てからの再生をオススメ。ウンウン言いながらニヤニヤして見られるエピソード満載。
ヒミズのラスト、主人公の祐一(染谷将太)を励ますために(もしくはそれで自分も励ますために?)数分間同じセリフを叫び続ける景子(二階堂ふみ)にすごく心を揺さぶられたけど、この映画の主人公も二階堂ふみなんだなぁ。確かに顔は同じだけど(当たり前だ)頭で繋がらない。それほど、それぞれの映画の中で生きているから別人のように感じてしまって比べられない。今は。
町山智浩が映画『地獄でなぜ悪い』を語る
この子が血の海で池上純役の堤真一と渡り合うシーンの演技はゾッとした。あの潤んだ目がなければ、組長になっても10年前のその日の出会いを忘れられない池上純が成り立たない。あれはやられるわ。
エンドロールで流れる曲は歌詞も歌声も良かった。「巻き込まれた男」は星野 源 というミュージシャンだったのか。
この映画が最高!だった方は、是非「愛のむきだし」を。おすすめです!
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サービスデーを利用して観てきました!やっと!
観て良かった。今もじんわりと心に響いています。
もちろん笑いもしたけれど、監督や演者、作中人物たちが放つ、めちゃくちゃだけど純粋な情熱にやられてしまって。
この映画に関して最初に触れた映像が星野源のMVで、首がポンポン飛ぶ感じにナンダコレって思ってたんですけど、そのままでしたね(笑)
MVの最後で「源くん、大丈夫?」っていう呼びかけにピースするところが写ってますけど、昨年末から2度手術して闘病中ですから、1番の歌詞なんか聴くと胸に迫るものがあります。
たくさんの思いが詰まっているせいなのか、いろいろ話したくなる映画ですね。
そうなんです。もう1ヶ月近く前に見た映画なのに、今でもカミさんとの話題によく昇ります。
僕はカンフー青年の首まで飛ばされてしまうところがとても悲しいのです。一生懸命やったのに、と言っては笑われてます。
純粋な情熱にはやられますよね。そういうことの近くにいる人生を生きていきたいものです。
いろいろ話したくなる映画とはまさに。
僕は血糊の海を滑ってくる少女のシーンが何故か心から離れないのです。印象に残っているシーンを順番に言いながらお酒飲みたいです・笑