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仙台の一日

 仙台でいくつか行くところがあるので朝からカミさんと出かける。

 近所の子供たちも今日は誰も来ないので、メンテナンスの時期が来ている玄関のウッドデッキを塗ってから出かける事にする。郵便屋さんの通路だけ確保。

 本当に誰も来ない時に残りを塗ろう。

 次回のために忘備録。防虫、防カビ、防腐の油性。ウッドガード。

 朝一番で塗ったことをすっかり忘れ、出かける時に元気に玄関のドアを開けていきなり踏んでしまった。

 いつも見とれる道中の学校の木の枝。たまたま信号待ちで真横に停まったのでパチリ。(デジカメしか知らないイマドキの子らはパチリとか言わないんだろうな。もしかしたらパチリ自体、伝わらないのか?)

  最初の目的地。宮城県美術館。いい天気。

 世界遺産 ヴェネツィア展
 絵は面白くなかったけどガラスの皿や高さ1mはあろうかという靴とか、名も無き職人たちが産み出したものが面白かった。本来の主旨と外れるけれどヴェネツィアの家屋の大きくて詳細な模型が素晴らしい出来で面白くて面白くて。ぐるぐる回って見た。今回の展覧会で一番!(芸術作品じゃありません・笑)

 地下の県民ギャラリーでは「アトリエ自遊楽校」という団体の作品展が展示されていた。ダンボールでできたでっかいスーパーヒーローが迎えていた。手から光線発射。

 お昼ご飯にヴィトリーヌへ。4階から2階にお店を移動したとハガキをもらっていた。

 4階はフリースペース・ギャラリー等に使える「ヴィトリーヌ大町ギャラリー」として生まれ変わった。 

  「天空のカフェ」ではなくなってしまったけれど気持ちの良い空間が作られていた。ママはショーウィンドーの飾り付けが本職だから当然だけど。この古びたドアだけで泣ける。

 カミさんにヴィトリーヌのカレーを食べさせたかったのだ。上から見下ろしていた銀杏の木は見上げる位置になってちょっと残念。

 野菜をソテーする音を聞きながら楽しみに待つ。

 素敵な椅子と床。

 来ました!ヴィトリーヌのカレー。古代米の黒米が入ったライスはぷちぷちした食感で色も綺麗。ソテーされた野菜の乗ったカレーはかなりHOTな辛さ!ポテトサラダ、デザート、コーヒーで800円。先日、人気のカレー専門店で1000円を超えるカレーを食べたけど、はっきり言ってヴィトリーヌのカレーの方が断然うまい。

 冷たい水はこんなポットとカップで。

 目隠しの布を止めているのもフランスかどこかの洗濯ばさみか?お洒落。

 食後のコーヒー。カミさんがママに「コーヒーはこのサイズのカップで飲むのが一番おいしい。完璧。すごい」するとママが「少し濃いめのコーヒーを少し飲むのが美味しいですよね。だけどデミタスより少し大きくて普通のカップより小さいカップを日本で探すのは本当に難しい。今日の(左)はフランスのアンティークなんですよ。1年前の地震で4階のカフェは大揺れでほとんど全ての食器とワインが割れてしまった。そのカップはたったひとつ残ったもの。受けのお皿の一部がほんの少し欠けているんだけど食器は使わないと。」
 ママは苦労してこだわっているカップのサイズを共感してくれるなんて、と感激していた。そして同じく絶妙なサイズのピンクのカップなんかも出してきて見せてくれた。僕はコーヒーより紅茶なので二人の会話を大きなカップで紅茶を飲みながら聞いていた。良い時間だった。

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 そのあと、近くで開催中の友達の展覧会を見に仙台/南町通りオープンギャラリーくろすろーどへ。「池田匡優陶展
 放射能で薪が使えなくなったので南蛮などの焼しめによる作品の展覧会は別の土地に移るならいざしらず仙台ではこれが最後になるだろう、と話していた。
 東京電力が東北に放射能をばらまいて壊したものは金なんかで補えるものではない。ふざけた話だ。作品の話もそこそこに放射能の話も。新しい測定器も見せてもらい持って行っていたSOEKSとも比べてみた。
 その後、キャノン仙台支店によってデジタル一眼レフのセンサークリーニングをしてもらう。30分かからず1050円。待っている間、キャノンギャラリー仙台で開かれていた写真展「細野晋司 写真展:知らない顔」を見る。同じタイトルの写真集の原画写真。舞台を終えた役者が楽屋に戻ってきた直後の、わずか5分ほどの間に撮影されたという作品は、知っている役所の見た事のない顔が捉えられていて面白かった。大竹しのぶの顔のシワまで美しい写真が特に印象に残った。

 良い日だったのでいつもは発泡酒だけどビールを買って鍋。眞流さんにもらった手づくりの薬念を豆腐につけて。美味しいなぁ。

たまき:
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