下斗米あかり 初個展

去年から楽しみにしていた、下斗米あかりさんの初個展を見に蔵王のミュゼ・マエナカへ。

ギャラリーのオーナーの前仲 万里子さんの言葉に愛を感じる。

あかりさん 21才!  初めての個展です
まだ小さかった時から見守ってこられた多くの方々は この日を心待ちにして下さった事でしょう
彼女の作品を見ていると 大切に・穏やかに育てられる事の重さを感じます
是非ご高覧の上 これからの制作の礎になりますよう ご指導下さいませ

多くの人に大切にされての初個展、おめでとうございます。

大きな作品はたくさんの動物たちや草がていねいに描き込まれています。老眼な僕にも優しい拡大鏡が用意されていました。こんな作品展初めて!拡大鏡を使ってていねいに見たくなる作品。これはいいね!

居間の展示も今までにない感じ。

作品の一部をスマホでアップで撮った写真。

作品に向き合うために積み重ねた時間が垣間見えます。

作品をフラットに仕上げるムードが高まってるけど、手仕事の痕跡がたくさん見える仕事にとても救われた。

作品は色鉛筆、水彩などいろんな技法で描かれていたけど、テンペラで描かれたこの作品の色は素敵でした。

そしてオブジェも(笑)僕がこのギャラリーで個展をやっていただいた時にお世話になった元スタッフの金子さんが、オブジェを全部買いする場面に遭遇。値段を聞いたら僕もひとつ買いたくなったけど、値札のついていない作品を買う!といった金子さんがもちろん優先です・笑

絵画と、あかりさんの自作の「詩」を組み合わせる、という試みは僕は成功していると感じた。言葉で説明してしまうと、鑑賞する人の世界を限定してしまう可能性があるかもしれないけど、僕は作品に全てを語らせているから一切何も語らない、という姿勢が大嫌い。現代美術の人に多く見られる態度だけど、自分が作品に対する思いとか、エピソードとか語っていいじゃん。僕は作品を見る時に、何の情報も無くて見るのが好きなのはもちろんだけど、作品が好きになれば作家の人となりを知りたくなるし、作家が作品について語ってくれるなら是非、聞きたいタイプ。故人の作家だって人生を追って作品を見ると見方が変わる。僕は作品に全てを語らせているから、何も語りませんて・笑

とても良い作品展でした。おすすめしますよ。かなりおすすめしますよ。

2017.4.15(土)-4.22(土) 10:30-17:30(最終日17:00)

いただいた名刺は名前や連絡先の文字だけじゃなくて、手描きの絵まで良い紙にエンボス加工されている。触る幸せ。側面には(と言っても紙の厚さだけだけど)色まで塗られている。
小さな額を買ってこの名刺、飾ろう。