今年、手にしたDMの中でもトップクラスにカッコイイDM。
「くさかあやこ くさきの染織展」を見にミュゼ・マエナカへ。
始まるのを指折り数えて待っていた。
あやこさんが山にひとりで入り、自然のものをいただいて、何年もかけて自然から分けていただいた色。
その色の淡いのに強い色に驚いて、一緒にグループ展をお願いしてからの付き合い。
僕は勝手に専属カメラマンとして、あやこさんの作品展の記録写真を撮り続けているので、今日は久しぶりに一眼レフも持って行きました。
でも、自然の微妙な色は本当に撮れない。
午後になって暗くなってずいぶん感じが変わってしまった、と言われたけど人間の目は優秀すぎるから明るい光のほうが良いかもしれないけど
カメラで撮る時に光がありすぎると、僕の技術ではこの微妙な色が飛んでしまって更に撮れなくなるので午後、少し暗くなるくらいの時間に。
これこれ。この「色」にやられてあやこさんとの付き合いが始まったんだよなぁ。
夏の僕の仕事場は、葛との覇権争い。草刈り必死。でも、こんなにきれいな色になるのか。これは大量の葛の葉で染めたんだって。あやこさん、素材はたっぷり提供しますから、毎夏、仕事場から葛の葉を全部持っていってください・笑
葛は本当の自然の中ではそんなに育たない。里山とか、自然豊かな僕の仕事場のような人の手が少し入っているようなところで恐ろしいほどのエネルギーで育つ。前仲さんやあやこさんも暮らしの中でその実感があって盛り上がる。楽しい。
原発事故でまかれた大量の放射能のせいで居住できなくなった福島の住宅街は今、大量の葛に飲み込まれている。まず、葛がやってくるんだ。
今までもいろんなところで、あやこさんの作品を見せてもらったけど。今回の展示はその中でもすごく良いと思う。
場と空間とあやこさんの作品が合ってると感じたよ。
この空間で展示できると思うと、更にあとひとふんばりできるんだよねって共感できて嬉しかった。僕もまた隔年でやらせていただいている個展でここにどんな作品を展示できるかと思うと、緊張と喜びが同居する。