浴室に柿渋

 浴室の出窓風にしてある部分の杉板がサッシの結露の水でしめりがちになっているせいか黒いカビが出始めたのであわてて柿渋を塗った。マスキングして3回。柿渋は青柿を発酵させて作る自然の塗料で独特の色と光沢が美しく我が家では窓枠と天井に塗った、乾くと防水になるので昔の唐傘は和紙に柿渋を塗って作られていた。色味はだんだん増していくし何より自然のもので言うこと無いのだけど塗っているときの匂いだけはひどい。今も家の中がくさいくさい。1滴でも服につけてしまったら街に出かけるのはやめた方がいいだろう。臭くてみんなに振り向かれるから。
 ところで風呂の窓枠だけは材料が無くて杉にしたけど天井と壁は「さわら」という高級な木の無垢材で貼った。水に強いのが特徴で風呂桶もさわらが最高級とされている。よく風呂というと檜を思い出す人も多いと思うけどかけ流しの温泉の湯船にはいいけど壁や天井には使わない方がいい。よっぽど風通しや管理に気を付けないとあっという間にカビで真っ黒になる。我が家のさわらの風呂は作って1年になるけどカビは皆無だ。
 ところで風呂の壁に使ったさわらの材が余ってせっかくの高級な材を捨てるに忍びず浴室の椅子をたくさん作って新築祝いに配った。それを自分でも使っているのだけどいつも水が乾きにくい脚の下部分にカビがついた。そこで新しい椅子に今日、余った柿渋を塗ってみた。うまく防水が効いてくれればさっと洗って長く使えるのではないだろうか。でも、柿渋を塗った風呂用品というものをかつて1度も見たことがないから何か問題があるのだろうか。それとも今まで誰も気が付かなかった画期的な方法なのだろうか(笑)数ヶ月使ってみたら報告を兼ねてまたエントリーする予定。
06120201.jpg
<追記:2006.06.12>
ちょっとググってみたらもう、さわらもしくは檜の風呂桶、椅子に柿渋は商品としてあるんだね。楽天の値段見て驚きました。自分で作れて良かった。とても買えない。柿渋を塗っていないものに比べて3倍持つらしい。ただ風呂の床に柿渋の色が浴室の床に移ってしまうのが難点らしい。なるほど。