さよなら、小春

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愛犬小春が死んだ。
Koharu died today.

今日のお昼のこと。

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昨日のお昼。口が曲がってうまく水が飲めない小春にカミさんが飲みやすい容器で水をあげようとしていたけど、結局、朝飲んだだけだった。みんながほめてくれた毛並みは口から出る膿で汚れていた。

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昨日の夜。ふたりと一匹の静かな正月だった。

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小春が好きだった、いつもの温熱療法をやってあげるカミさん。うっとりと小春はとても気持ち良さそうだった。

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 昨晩、少し苦しそうにしていた小春をカミさんは夜通し看病して寝返りをうたせてやり、湯たんぽをとりかえ、スポイトで水をあげていた。
今朝。何も食べず、何も飲まない小春にスポイトで水を飲ませているカミさん。

毎日のスケジュール通り、昼に散歩、といってももう歩くことも出来なかったけど、トイレに出してやった。手を離すとパタンと倒れてしまうのでお腹の下に手を入れて支えていたら、いつものように自分でトイレをすませた。えらいなぁ小春。そのまま抱いて居間に戻って横にしてやっても遠くを見たまま寝ようとしない。なにか息が苦しそうになったのでカミさんがすぐに後ろから抱いて撫でてやっていると5回少し大きな息をした。それがサヨナラだった。

 


 

犬を飼わざるを得ない状況になり、手の平に乗るくらいに小さな、生まれたばかりの犬を車に乗せて、正月で帰省していた東京から冬の東北・宮城へ連れてきた。
平成10年の暮れの生まれ。14才だった。生まれた日まではわからないので12月10日ということにしていた。オスの黒のラブラドールレトリバーとメスの柴犬の間に生まれた子犬。千葉の海辺の生まれ。何匹か生まれた中でガブガブかみつく一番のきかん坊だったらしい。
宮城に連れてきた翌朝がポカポカと暖かな小春日和だったので「小春」と名付けた。

僕は犬が好きな訳じゃ無い。犬も猫もどちらかといえば今でも苦手。ただ小春は好きだった。14年も一緒にいたし。さみしい。

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宮城に来てすぐの頃。カミさんに抱かれる小春。

このブログを始めたのが2003年だから、その時小春は5才。ずいぶん登場してもらった。というか小春と散歩するという休めない日課が無ければ小春の写真も四季折々の写真も登場しなかっただろう。ブログを始める前の5才までの小春の写真をスキャンして最後に貼っておく。(クリックで拡大します)

悪そう。小さい頃カミさんより上の位置を狙って大変だった。

悪そう。小さい頃カミさんより上の位置を狙って大変だった。

段ボールで小春の部屋を作っていた。

段ボールで小春の部屋を作っていた。

壁の向こうが見えなくて心配になるから良くないのだそうだ。

壁の向こうが見えなくて心配になるから良くないのだそうだ。

石彫りの仕事場にも連れて行っていつも一緒だった。

石彫りの仕事場にも連れて行っていつも一緒だった。

石の粉をなめてしまいお腹をこわしたことも。

石の粉をなめてしまいお腹をこわしたことも。

雪の日も。

雪の日も。でも機械の音を恐がるようになって仕事場には連れて行けなくなった。

よく寝た。

よく寝た。

とにかく寝た。

とにかく寝た。

高い材料費をかけて立派な犬小屋を造ってあげたのに使ってくれなかった小春。

高い材料費をかけて立派な犬小屋を造ってあげたのに使ってくれなかった小春。表札まで彫刻刀で彫って作ってあげたのに。

海にも行った。僕が大波をかぶせてしまい水が大嫌いになった。

海にも行った。僕が大波をかぶせてしまい水が大嫌いになった。

なんでも噛んでる頃。

なんでも噛んでる頃。

散歩に「行く?」と早く言ってもらいたい時のポーズ。目を見つめて待っていた。

散歩に「行く?」と早く言ってもらいたい時のポーズ。目を見つめて待っていた。


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3才の頃の小春を抱くカミさんを描いたCG。

flickrにアップした最初の写真も小春の写真だった。
lovedog
そしてこの写真はflickrに、この日世界中からアップされた写真の中で一番の人気写真になった。

flickrにアップした小春の写真をスライドショーにして貼っておこう。

もう駄目か、と思ったときにペットフードを送ってくれた友だちを初め、会いに来てくれたり、声援をくれた皆さんに愛犬小春に変わってお礼を。脳梗塞で倒れたから、年末年始には帰れないかもとメールしたら、すぐに東京から駆けつけてくれた両親にもきっと小春は言っている。ありがとワン。数ヶ月にわたって薬を送り続けていただいた獣医の叔父さんありがとうございました。そうとうな金額になったと思います。無理して生かすことだけは絶対にやめなさい。小春が苦しまず一番幸せなようにしてあげなさい、という叔父さんの言葉を噛みしめて介護していました。
 
放射脳と言われるのはわかっている。だけど、友達の犬や猫もこの2年でずいぶん亡くなった。毎日山を駆け上るほど元気だった小春が急に老化しガンにまでなった事と、国がお金を出して除染するほど散歩コースに放射能を振りまかれたことが全く関係ないとは思っていない。笑え。笑うなら笑え。