おくりびと

 「おくりびと」を観た。レイトショーで僕ら以外に10人もいたのは記憶に無い。ただ僕の横の兄ちゃんは右手にだけ白い手袋をして何かを持って映画の間中振り続けていて不気味。(なんかのゲームか?)前の年配のカップルはおやじがおばちゃんにいちいち次がどうなるか少しずつ先走って自慢げに予想をし続けるという非常に厳しい環境だった。(ネタばれになるといけないから詳しく書けないけどラストで死者の手からこぼれ落ちるモノを「○○!」って叫んでたけどみんなわかってますから・苦笑)
 映画はよかった。伊丹十三の「お葬式」が思い出された。山崎努だし。生と死。性、食べる。死を描くことは生を描くことになるのだな。幸か不幸か死の現場にまだきちんと立ち会ったことが無いけれど、それを経験した方が良く生きることに繋がるのかもしれない。少なくとも(映画のように)家で死ねるような世の中が良い。自分もパイプに繋がれてコンクリートの建物の中ではなくて家で死ねるといいなぁ。