沈黙-サイレンス-

「沈黙-サイレンス-」を見た。

(ネタバレありません)
良い映画だった。
観客の許容範囲を考えて2時間を切るように編集するのが常の今の時代にあえて、カタルシスとは無縁の映像が2時間41分にわたり、続く。辛い。でも、良かった。そして窪塚洋介がすごく良かった。最低な野郎だと思いつつ、窪塚洋介演じるキチジローが愛おしくなる。きっとなに(か悪いこと)をやったか(やってしまったか)、ではなく、それでもどんな風に生きようとしているのか、っていう「姿勢」が心を打つのだと思う。だから最後の方でロドリゴ神父がキチジローに日本語で(ネタバレになるから具体的に書けないけど)あんな言葉をかけたのだろう。とても印象に残っているシーン。

それに、僕のカミさんの母方のルーツは長崎で「辻田」という名字なんだ。「辻」という漢字はクロスを内包している。そういうことだ。それが何を意味するか。なんか他人事じゃない。

彼はおとといの公開初日の舞台挨拶で、今の自分の心にとても響く話をしていた。僕には当たり前に感じる事だけど、これを多くの人(特に芸能人)は公の場で口にしない。彼が自宅マンションから飛んだ時は僕も真意を計りかねたけど、原発事故が起こって放射能で汚染された後のこの国で、彼が話すことには常に注目してきたし勇気づけられてきた。(三宅洋平選挙フェスの時の窪塚洋介のスピーチにも)新しいことに挑戦する時には、今でも僕の心には窪塚とARATAが出ていた映画「ピンポン」の高揚感とスーパーカーの ♪Free Your Soul が流れる。

→窪塚洋介さんの「沈黙」初日舞台あいさつ
今から話すことは、きっと新聞に載らないと思います。だからこそ、ここの皆さんに届けると思って、よく聞いてください。
2011年の3月11日に東北大震災が起こって、そこでたくさんの弱者が生まれました。その後もたくさんの弱者が生まれています。なのにこの国の政府の連中は、他の国には1兆円、2兆円、3兆円、俺らの汗水たらした税金をばらまき倒して、自分の国の弱者には目も向けない。震災というか人災、原発に関しても、あれだけ危ないと言ってもまた再稼働している。そうした世界のなかで、この映画を公開します。神が沈黙しているなら、自分の心のなかにある答えを見つけて、前に進んで生きていかなければならない。
この映画を通して、皆さんが自分の答えを見つけて、それは何かはわからないですが、自分の人生をまっとうする心を持つことが、これからとても大切なことだと思う。俺もハッピーな映画が大好き。でもこの重い映画が、僕らを導くこともあると思います。そして、マーティン・スコセッシも命をかけて戦い、この映画を世界中に届けています。その気持ちを汲んでもらえたら俺も嬉しいし、この映画を通してより良い明日が来ることを、信じて疑いません。

子供の頃の、父親の本棚に分厚くて大きな文字で「沈黙」と書かれた、遠藤周作の暗い色の紙カバーの本の印象が今でも強く残ってる。ちょっと読む気になれなかった。厚さと暗そうなイメージに。でも原作も読んでみたくなった。

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以下の画像は Facebook ページからの転載。

 

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