妙なる音

081127
 早朝、愛犬をいつものように外に出してやると、初氷。
081127
 辺り一面びっしり霜も降りている。庭のベンチもこの通り。愛犬をほったらかしで凍った雑草や朝靄を写真に撮っていたら聞いたことの無い音が聞こえてきた。サラサラ、ザサササ。サラサラ、ザサササ。遠くで小さな滝が流れているような音。
081127
 滝なんかないしなぁ、と辺りを見回していたら銀杏の葉が落ちてくる音だった。すごい量で一気に次から次へと落ちてきてお互いの葉がすれ合ったり枝に当たっている音だ。そういえば銀杏の落葉は木の下にびっしり落ちていることがあるけれど、寒くなったある時期に一気に葉を落とすのかもしれない。
 初めて聞いた音だったけれど美しくて写真を撮るのをやめてしばらく聞いていた。機械や人工の音が無かった昔の人は僕らの知らないいろんな音を聞いていたんだろうなぁ。
 
081127
 仕事場では制作の合間にノミで少しずつ楽しみで彫っている手水鉢の水が石が冷えたせいか丸ごと固まりで凍っていた。
081127
 この時期、空がきれいなので青い空と白い雲を映して楽しむためだけに磨いた黒御影石を地面に置いてある。ノミ跡まできれいに写し取っていたので石の上に置いて仕事前に写真を撮って遊ぶ。