THIS IS IT

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 マイケル・ジャクソン “THIS IS IT” を観た。
 今日が全世界同時公開初日のためかレイトショーの開始が21:15からと遅かった。だけど始まってしまえばムーンウォークに度肝を抜かれ一時期そのダンスと音楽に浸りきった僕にはあっという間の2時間弱だった。20数年前に聞いて聴いて最後はテープがすり切れるまで聴きすぎてしまい、もう飽きて聴く気がしなくなっていたアルバム「スリラー」からのナンバーは体の中にいまでも残っていて気が付くとリズムに合わせて首を振り足をならしていた。
 想いを形にしていくその課程を見るのは本当に面白い。マイケルはどんどんステージの演出アイデアを出していくしまわりもそれを形にしようと懸命。ましてや「仕事」というより自分が音楽やダンスをやるきっかけになったアーティストと一緒にステージを創る「夢」を手に入れた彼らは緊張と喜びと幸福にあふれている。マイケルの個人的な記録のために撮ったというこのムービーから伺えるリハーサルの完成度。50歳のマイケルに何が出来るとも言われたらしいけど若いダンサーと共に踊り歌う。リハでこれなんだから実際にコンサートが実現したら歴史的なものになっていただろうにそれが叶わなかった悔しさは想像を絶するものだっただろう。マイケルも一緒にステージを創っていた人たちも。
 地球環境に対するメッセージはとってつけたようで申し訳ないが全然心には響いてこなかったけど、その手の動き、歌声、ステップが物語る力の雄弁さ。ゴシップに僕も眉をひそめる部分もあったのだけど、マイケルの音楽とダンスは亡くなってしまうまで圧倒的な強さで生きていたのだ。惜しい。