面倒くさい事

11111801.jpg 景山民生さんの講演会での話を原発事故が起きた今、良く思い出している。番組にも出て悪ふざけをする放送作家として僕の目の前に現れた彼はエッセイを書くようになり、笑い転げ、ほっとさせられ、泣かされて、すっとさせられた。小説も書くようになって『遠い海から来たCOO 』なんて素敵な物語も紡ぎ出した。権力に媚びない人柄にも生み出す作品にも心奪われ、追っかけしたいくらいのファンになった。近くで講演会があるというのでカミさんと聞きに行った。柄にも無くサインまでしてもらって。その時の話は環境問題がメインだったと思う。森林が伐採されていくことに心を痛めている。「My箸」を持ち歩いて割り箸を一切使わないようにしている。微々たる事かもしれない。果たして大きな効果があるのかもわからない。でもやっている。そんな話だった。結論のように話していたこんな言葉を思い出す。

 いちいち面倒くさい。でも知ってしまったから、やらなければいけないと思っている。
 今、景山民夫さんが生きていたら原発事故を受けて何というだろう。知ってしまった人たちがやっていることを。
 原発を推進する企業のものを買わない。原発で儲けている企業に可能な限りお金を使わないようにする。一生分の卵子を体の中に持っている10代20代の女性を高線量の所で走らせる駅伝を協賛した電気屋からは安いものがあっても買わない。(近くに大型店が出来てオープン記念セールやってたけど一切近づかなかった)
 いちいち面倒くさい。でも知ってしまったから。