日曜日のランチ会で12星座の素敵な切り絵の作品を、作家の方の説明を聞きながら見せてもらうぜいたくな時間があった。

思い出した！昔（20代の頃）剪紙にはまったことがあった。剪紙というのは細かく切り抜いていく中国の切り絵。中華料理屋とかでメニューや壁に貼ってあるのを見たことある人も多いのでは。

型紙集の本を買って気に入ったものをコピーして、（完成後剥がせる）スプレー糊で色紙に貼ったら、曲線はデザインカッターを使い、直線はカッターの刃をポキポキ折りながらひたすら切り抜いていけば完成する。

想像するより時間がかかるけど若い時は時間は山のようにあった（ように思い出される）。寝る前にひとりでいつまでも切っていたライトに照らされた机の風景が記憶の底からよみがえってきた。その記憶に音は無い。きっとＡＭラジオかなんかかけながら切っていたはずなのに。

あの時のような、静かで、孤独で、暗くて、濃密な時間を今はなかなか持つことが出来ない。今から思うと、あの孤独の時間は大切なものだった。あの感じはモノを作る大きな原動力だった。

引っ越しばかりしている間に自分で切った細かな剪紙はどこかへ行ってしまったけどオリジナルじゃないから悔しくない。だけどその後に自分でも図案をデザインして作ったものも一緒に無くなってしまったのは少し残念。でもまぁ頭の中で思い出してるくらいが良いところだろう。

さっき、昔のスケッチブックを探してみたら小さい切り絵がふたつだけはさまっていた。

青春の記念に、その切り絵を貼っておくよ。