チョコレートドーナツ

チョコレートドーナツ(any day now)を観た。

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貴重なお金と時間をかけるから、がっかりしたくなくていろいろ情報を集めてから映画を見る、という事が普通になってしまった。子供の頃はどんな映画か知らずに見るからよけいワクワクした。この映画はいつも良い作品展や映画を教え合っている友だちが猛プッシュをしていたので友だちを信頼して何の事前情報も入れないという久しぶりの映画体験ができた。

映画は本当はこんな風に出会いたい。そしてとても良い映画だった。

それにしてもエンドロールが流れ始めると、それを映画館から出る合図にしている人が多くていつも嫌な気になる。今回も映画の締めにふさわしい歌詞の歌が流れているのに目の前を横切ってうざい。クレジットが全て終わるまでが映画。コンサートで後10小節になったら会場出るのか?そんなわずかな時間が貴重ならそもそも映画見なきゃいいのに。その方が90分もうかるよ。

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カミさんは映画が終わっても泣いていた。いや泣くというより慟哭だった。歌い続けるとか、子どもの魂に関わるとか、生きるテーマで重なる事が多かったんだろう。何より子どもの魂が周囲の大人に大切にされない現実は理屈抜きでやられる。

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映画を見る前に映画館のポスターをiPhoneで撮ってfacebookにアップしていたら、映画をススメてくれたその友だちがそれを見つけて、ちょうど仙台に用事があって映画館まで駆けつけてくれて、エレベーターを降りたら立っていた。お茶を一緒に飲みながら映画について話ができて楽しかった。

大切な価値観は誰かのお仕着せでなくてひとつひとつ自分で決めていきたい。
守るべきルールは守る努力をするけれど自分の価値観に照らして間違っている思うルールに出会った時にどうするのか。
この実話を元にした映画の主人公はルールを変えようと考える前にもう愛で体が動き始めていたひとりの人間。「普通」の人と違っていたのは愛の深さと彼がゲイだったこと。

※公式サイト