寒いけど青空も見える日だった。

今日一日で雪もだいぶ溶けた。

一日、石の花器の穴を開ける作業をしていた。クリエイティブワークの対極。だけど寒さに耐える日は、こんな単純作業がいいのかも。自由な発想なんて寒さに耐えるのが精一杯で出来ない。春なら思いついた考えをいろいろ広げてしまい、手が止まったまま口を開けて夢の世界をさまよってしまったりするんだけど。

今日、穴開けができたのはホースの水が溶けていたから。太陽が出ないと水を使う仕事は穴開けも磨きも出来ない。

1本開けるのに最低でも10分はかかる。石とダイヤモンドの歯の相性が悪いと、ひどいときには40分かかることも。今日は冷えた石の温度も良かったのか、ダイヤモンドの歯の研ぎがうまくいったのか、いつもより短時間で穴開けがはかどった。とはいえ、僕には、この木の作業台に並んだ穴開けで抜いた石は、今日一日の時間が並んでいるように見える。
僕の仕事場に遊びに来た人の多くは、このコアドリルで抜いた円柱状の形の石が珍しくて持って帰る。でも、持って帰っても、何にも使えないし、飾るほどのものでもないし結局はもてあましているみたい。
それでも欲しいという人がいたら、この写真の穴を抜いた丸い石全部、着払いで送りますけど・笑

作業の過程で出たこんな形の石、テストで箸置きに使ってみよう。

あり合わせのものを弁当に詰めてきた。軽の1BOXの荷室で昼食を食べる。これ、なんだか楽しいんだなぁ。外は寒くても太陽が出て少しでも日差しがあれば温室効果で車の中は温かい。テントみたいで小さな部屋は落ち着く。キャンプしているみたいな気持ちになる。食べてごろっと横になれば青空と山が見える。悪くない。

古い空き缶が転がっていた。広い仕事場だけど草刈りをしながら大きなゴミは全部捨てているはず。時々こうやって出てくるのは猪が土を掘り返したときに一緒にでてきたものか？仕事場は猪の匂いでいっぱい。僕が帰った後、大勢で運動会していると思う。

雪犬は宇宙から来た得体の知れない生物のようになっている。