展覧会のはしご

 お盆に東京の実家に帰省。犬連れなのでどこにも行けないと思っていたが姪っ子が1日めんどうを見てくれるというので感謝して行きたかった展覧会のはしごをしに上野へ。行きたかった展覧会はこのふたつ。「フェルメール展」と「対決 巨匠たちの日本美術
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 と、「コロー展」もやっていた。せっかくのチャンスなので3つとも観ることにするが人気のようでどれも入場制限、30分以上の入場待ち。
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 しかし、東京は暑い暑い。
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 最初に「フェルメール展」昔から好きな画家のひとり。30数点しかない画の半分以上は既に観ている。でも再会も楽しみに足を運ぶ。
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 物心つく頃から親に展覧会に連れて行かれていたから、もっと昔に観たことがあるかもしれないけれど、最初にフェルメールと意識して本物に触れたのは1984年にひとりでヨーロッパの美術館を巡った時だ。ボールペンで何でも描いて、書いて何でも貼り付ける日記の3月27日にはオランダのアムステルダム国立美術館で「牛乳を注ぐ女」を観てその色の美しさに感激して描いている。(クリックで拡大)
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 家の居間にはこの画の複製を飾っている。
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 ただ一番楽しみにしていた「絵画芸術」が出品取り消しになっていた。残念。それより残念だったのはものすごい人出で離れて画を見ることが出来なかったこと。離れると画の前に群がる人の頭しか見えない。東京に住んでいれば人出の少ない日を選べるのだけど、、、
 コローも嫌いではないので観る。出展数が多くて楽しめる。人の少ないところを狙えば離れてみることもなんとか可能。亡くなる前年の「青い服の婦人」が一番良かった。
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 (このチケットの有名な画は以前に著作権についてエントリーしたときに頭に描いていた、モナリザに敬意を表して描かれた多くの画のうちのひとつ。好きな画だ。ちなみに「真珠の女」というのは頭の上の飾りが真珠の様に見えて間違ってつけられたタイトルだそうだ)
 僕はいざとなると食事を抜いても平気なのだが、ふたつの展覧会を昼食もとらずに観てカミさんは相当バテていたらしい。でも僕はせっかくのチャンスにもうひとつ展覧会を観ることをあきらめきれずに「対決 巨匠たちの日本美術」を観に東京国立博物館の平成館へ。
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 と入場待ちが館内ではなく炎天下のテントの下。最後尾はテントからはみ出ている。並んでいる間にカミさんは目が回りそうになっていた。ごめん。
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 でもこの企画展を見逃さなくて良かった。目茶目茶混んでいたことを除けば一番面白かった。同じような題材の物をふたりの作者の対決という見方で見せる企画が良い。「俺は円空の勝ちだな」「私は木喰の方がいいわ」などと楽しんでいる会話があちこちから聞こえた。個人的には若冲の鶏の画を(ここでは離れずに)ガラス越しにかぶりつきでずっと観ることが出来たのが最高。
 それにしても。ほとんど人の頭ばかりを観ていたのにカミさんとふたりで企画展を3つ観ると1万円が飛んでしまう、という値段設定はきついなぁ。予算が削られて美術館も大変なんだろうけど。