午後のお茶 吉岡清子

 子供の頃、家の本棚からよくひっぱりだして眺めていた本がある。昔は上等な本はよく紙のケースに入っていた。透明なビニールに包まれたその本を箱から出すのは儀式のようだった。実際に作って食べるところを想像しながら飽きもせず眺め […]

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