ハーツ・アンド・マインド

「ハーツ・アンド・マインド」を観た。

膨大な映像を編集する事で、ベトナム戦争を直視しようとしたドキュメンタリー映画。
虫ケラのように殺される人間や雨のように落とされる爆弾。ベトナム戦争は最前線での取材や報道が、かなりの部分まで許された最後の戦争になるかもしれない。わずかな救いは戦争をしたのはアメリカだけど、取材や報道を許し、こんなドキュメンタリーが作られるのもアメリカだという事。
日本の現実を見ると、悲しい事にそれだけですごい事だし、近い将来、この様な映画を上映する事すら出来ない国になるかもしれない。
長蛇の列に30分並んでやっとチケット売り場に辿り着いた時には、80数席の券はすでに売り切れていたので、立ち見で映画をみた。そうやって二本立て三本立ての映画を観た昔を思い出した。

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そして、立ち見をしてでもこの映画を見ようとする人たちが僕だけではなかった事に、希望も感じた。

安倍さんもこの映画を見た方がいいよ。立ち見じゃなくていいから。

エンドロールが流れていてまだ映画が終わっていないのに、次々に立って邪魔をされるのが大嫌いなんだけど、今日は最後まで誰ひとり席を立たなかった。

映画のラスト近く、ベトナムから戻ったアメリカ人がインタビューに応えた言葉が印象に残っている。

自由を求める力は止められない。

「今」この時に上映してくれた関係各所の意識と努力に敬意を表したい。戦争で痛めつけられた人達、人生をボロボロにされた人達の心からの叫びは全く時代を経ても色あせていないし、戦争した奴らの前線に行かなさ加減と、痛めつけられなさ加減と、責任感の無さとが、だぶる。だぶる。

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ピンバッジだらけになっていたお気に入りのデイバッグに、今、ひとつだけつけているピンバッジ。

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※公式サイト

チケット買うのに30分。しかも満席で立ち見。そうだ、昔はこれが普通だった。思い出した。 #HEARTS&MINDS

Tamaki Yamanakaさん(@yamanakatamaki)が投稿した写真 –