厚いトレーシングペーパーの向こうにある様な朝日。
ホラー映画のタイトルバックに使えそうな、仕事場の空模様。
20年以上使っているグラインダーでノミを研ぎながらの仕事。
かなり細かい作業なので、先端を針のようにまで研ぐ。直ぐに丸くなってくるけど、だんだん太くなってくるのを意識して石を彫る場所を変えていく。ノミ先が細い方が良いところもあるし、太い方が良い部分もある。
作品が完成しかけた頃、この小さな「字彫りノミ」の先端の合金がとれてしまった。20年以上、研ぎながら使ってきたこのノミ、大分ちびて、研ぐ毎に合金の埋め込み部分が見えてきて、そろそろお終いだな、と思いながら使っていた。
普通の、はつりノミは未熟だった頃は安くないノミを、1日で何本も折ったりした。いくつも買い足して仕事してきたけど、この字彫りノミは石彫りを始めた頃から、これをずっと使ってきた。もう、使えないけど、捨てられない。お守りにしよう。
昼食に戻ったときに定点観測。今日の大根葉(7日目)もう大きくならないかも。白くて小さくてかわいい花は見られないかも。
今日の人参(4日目)
午後、仕事場に戻ったら雨が本格的に降ってきてしまった。
雨の仕事場。いつもより少し早く仕事をあがる。
家に帰って、冷えた身体を風呂といただきもののマテ茶を飲んで温める。
「みやぎの力 アート&クラフトフェア」4日後、2月24日(水)から29日(月)までです。よろしくお願いします。
伊達冠石の一輪挿しやクラフト以外にも、石の彫刻も展示(販売)します。石なのに温かい感じがする、と言っていただくことが多い僕の作品ですが左の”FU TA RI” も今日、とうとう使い切った字彫りノミでひたすら点々を打ち続けてマチエールをつけたものなのです。右の二重螺旋の白っぽく見える部分も全て、ノミで点々を打ったものです。是非、会場でご覧ください。