久しぶり!

 昨日、かつて新宿で教師をしていた時の教え子が東京から遊びにやって来た。
 電話やメールはしているけど新宿で10数年ぶりに会って以来4年ぶりだ。
 東北新幹線の駅に迎えに行き家までの途中にある石彫りの仕事場によるとしきりに匂いをかいで自然の息吹を吸い込んでいた。
 我が家に到着して一休み。タイに行ったばかりだという彼からタイのお土産やお菓子をもらう。
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 お茶を飲んでから家からすぐの海へ出かける。
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 帰りに市内を一望できる山の頂上へ。
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 行ってきたばかりの海や反対側の阿武隈川、水の入り始めた田んぼを見て我が家を探す。
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 飛んでいたグライダーを見てみたいとのリクエストに河川敷のグライダー用滑走路に。
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エンジンがついてないので風切り音だけの滑空をいつか体験してみたいものだ。頼むとセスナにはグライダーを引っ張るついでに5,000円くらいで乗せてくれるという。時間は5,6分。2人乗りのグライダーの後部座席に乗せてもらうことも交渉次第でOKだけどその場合は引っ張るセスナに払うお金+グライダーの搭乗料金で15,000円くらいで30分程度の空の旅だという。それにしてもグライダーが趣味というのも粋なものだ。
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翼を外して胴体と共に細長く収納できる箱に入れて車でここまで牽引している。ちなみにグライダーの重量は全部で250kgという軽さ。
 家に帰って裏山のたらの芽を天ぷらにして乾杯。マックのノートでタイの写真を見せてもらう。高校卒業後(英語も話せないのに)単身ニューヨークへ渡り服飾関係の仕事をしている彼は(英語を使えるようになったのはもちろん)サブカルチャーにも詳しくニューヨークを初めとする各国のグラフィティの話を初めワクワクする話をたくさん聞かせてもらう。表現って芸術の一分野として分類されると多少の奔放な行為も芸術だからというお墨付きのようなものを得られてある程度容認されるようになることもあるけど、分類以前のやむにやまれないような表現の現場には法律とか常識とかの枠では簡単にくくれないエネルギーがあふれていて、それでもやってしまう、やってしまいたいという表現への渇望、動機の話に多いに共感し話し合っているうちにあっという間に夜がふけてしまった。
 明けて今日。せっかく近くまで来ているので仙台に牛タンを食べに行く。一緒に僕も食べることにした。東北に越してきて15年、実は初めて食べる。だって僕は透けるほど薄い牛タンの片面だけ焼いて浮き出てきた旨みの詰まったジュースを出来るだけこぼさないようにしてネギやコショウ、レモンのアクセントで食べたいのだ。どうしても分厚く食べる仙台の牛タンを食べる気がしなくて今に至っていた。でも、せっかくだから一緒に食べる。おいしくいただきました。
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でもやっぱりこれからも極薄にスライスされた牛タンだけを食べることにする。
 話は尽きず名残惜しいけど夕方、再会を約束して別れる。新しく始めようとしている大きな挑戦もそのやる気と勇気できっとうまくいくよ。応援してる。
 自分には以前、教師をしていたという実感はもう無いのだけど、今でも時々こうして新しい感覚を持つ若者と酒を酌み交わし話をする機会に恵まれる度に、多くの若者と知り合うことが出来て教師をやって良かったな、と思う。とはいえ今では教えられることばっかりだ・苦笑