こんなものを作りました。
伊達冠石の四角い塊。ペーパーウェイト(文鎮)?
いえいえ。上下に割れています。
伊達冠石で大切なものを入れるフタのある入れ物を作って欲しい、というご依頼をいただきました。「すきま」や「境界」をメインテーマにして彫刻を作っていて、石を割ることが多い僕にご依頼いただいたのだからと、石を割って作ってみました。焼き物で言ういわゆる「蓋物」。フタのある容器。
ここにへそくりを入れておけば、泥棒さんは、まさかこの石の中にお金が入っているとは思わないでしょう。
でも割れます。元通りにピッタリ合わせないと蓋は閉まりません。だけど閉めたらぴったりでひとつの石のようです。
「割れ」てはいないけど玉石でも作ってみました。
三つ葉のクローバーのような穴をあけてあります。
ご依頼がなければ、割った石で蓋物を作る事はなかっただろうし、思いついても手間と時間がかかる石の蓋物なんてきっと作る余裕は無かった。実際に作ってみたら、割れてないように見せるくらいに仕上げるのは技術が必要だった。
(石 蓋物 で検索しても「石」で作られた蓋物は検索でヒットしない。こんなもの作ってる人、たぶんいない・笑)
そして、、、すごく面白かった!!!まだ、誰もやった事の無い、初めての事に挑戦する事ほど楽しいことは無い。刺激的なご依頼をありがとうございました!
みなさんの思いがけないリクエストをお待ちしています。面白い!と思ったことは採算度外視してでも、応える気は満々です。(注:ごめんなさい、自転車操業中の身の上、基本的にはやっぱり、採算は度外視できないやw)
数ある中から、選んでいただけるように、ご依頼いただいた数より多く作ったので、このうちの何点かは「陶器と石と染物展展」に並べられると思います。興味のある方は見に来てくださいね。
お客様の依頼で新しいモノが創られていくこと、
うちでもあります。
それがヒット商品になることも。
蓋物、
磨き面と石肌の美しさがあります。
確かにへそくり入れにもいいかもしれません。
見た人をびっくりさせるのにも、もってこいです。
ただ、
作るのにすごい手間も感じます。
やはり,採算も考えてくださいね。
自分ひとりで考えることは限界がありますからね。
これもヒット商品になると良いなぁ・笑
石神彫刻工房さんならおわかりと思いますが、小さな作品は下手をすると、大きな作品より制作の手間はずっとかかりますね。採算をちゃんと考えるのは苦手。値段を付けるのは本当に難しいです。