メンテナンスな日

晴れて喜んでいた。

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仕事が出来ると。

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夜に雪が降ったみたいでうっすら積もっていたけれど。
はらはらと雪が舞っていたけれど。
過酷な一日になる事を、まだこの時は知らず。

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水の筋が走っているのは石が割れているから。
水があれば一目瞭然。だけど無ければ、なかなかわからないのです。石のプロでも。自然のモノはそれが恐い。

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石押さえの板が割れてしまって交換。大工仕事。時間がかかるけど、これがあると無いとではそれこそ、相当、制作時間に違いがあるから忙しくて辛くてもやっておいた方が、この後の仕事の時間を得する。

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石押さえリペアして、こらからガンガン石磨きしようと思ったら頼りのコンプレッサーが不調。

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コンプレッサーが不調なので電動の磨き道具で石の花器を磨く。重いこの道具とも20年以上の付き合いだ。

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昼に光華飯店でワンタンメン。この10年、一度も浮気することなくひたすら(角田ブラックと呼ばれる)ラーメンだけを食べてきた。入店と共に「ラーメン」を注文してワンカップの空き瓶に水を自分で入れて席に座るのが常。なので、女将さんが「石屋さん(と呼ばれているw)ラーメンですよね」とわざわざ確認に来た。突然、ワンタンメンを頼むなんてどうしたんだろう、俺。10年間一度も浮気しなかったのに突然ワンタンメンにさせたモノは一体何なのだろう?!

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昼にわざわざ町まで出てきたのはコンプレッサーオイルを買うため。コンプレッサーが不調でも自分が出来る事は限られている。オイルの交換くらいしかできない。今、コンプレッサーが壊れたら大変。だけど高額な修理費は今は無理。暗い気持ちでオイルをありったけ買ってきた。

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すがる思いで真っ黒になったオイルを交換しても、一向にタンクに圧縮空気が満タンにならない。オイルの量の微調整、フィルターのオイルの量の調整でやっと動いてくれた。良かった。どうなるかと思った。

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オイル交換をやりやすくするという発想は設計段階には全く無かったようで、排出するオイルを受けるのが難しい構造になっていて、コンプレッサー本体も手も作業服もドロドロに油まみれ。

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無事、動くようになってくれたオイルの量を自分用にメモ。フィルター。

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本体のオイル量。ちょっと多すぎるか?後で少し抜いた方がいいかも。

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で、油まみれになった手は石けんで洗うより泥を手に付けて洗うとあっという間にきれいになります。こんな泥は最高。

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べっとりとってこするように洗ってから水で落とせば、あっという間に油まみれの手から油が落ちます。以上、ほとんどの人に全く必要のない豆知識でした。

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やっと石の作品の磨きに入れると思ったら、今度はジョイントが不調。交換。一日、メンテナンスに追われる日だ。

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2時過ぎにやっと本格的に磨きに入れたら、磨くそばから水が凍っていく。

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僕の仕事場は山の陰なので冬は昼間でしか太陽が当たらない。それにしてもまだ2時で、目の前で水がどんどん凍っていくのはあまり経験が無い。そこまで寒さが厳しいときは家でやる仕事をしているからだ。だけど来年の2月までに、たくさんのクラフト作品を作る必要がある。泣きそう。

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足場パイプにかかる水もすぐに凍り付く。

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結局、今日はこのさくひんひとつしか磨けなかった。石屋はピカピカに磨き上げてなんぼ、の職業病があるのでキズとか割れとかいらない。だけどあえてエッジに割れを入れてみた。全部「きれい」に仕上げると工芸的になりすぎて面白くない。手技が少しはいると使って楽しいモノになるような気がする。

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少し早上がりして、長靴の中に入れる温かいインナーと温かい手袋を買ってきた。

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ずっと素手で磨いてきたけどもうおじいさん一歩手前の僕には無理だ。

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2日目で味がたっぷりしみたおでんの大根と熱燗で息を吹き返す。

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おでんに豆腐を入れるとおいしいと友だちが教えてくれて以来やってる。〆にはご飯に豆腐を乗せてつゆもかけてぐちゃぐちゃにして食べると、最高だって。やってみたら最高だった。

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友だちのお百姓さんからの「お福分け」のエビスビール。寒い日に温かい部屋で飲む冷たいビール。幸せ。