大腸内視鏡検査

市の検診で大腸がんの陽性反応が出て精密検査を受けてきました。何でも記録する癖があって写真やこのブログを書いているし、大病したことが無い僕にとってエントリーするべき一大イベントなので記録しますが。
他人の検診のことはどうでもいいと思うので、スルーしていただいた方が良いと思います。痛い、恐い、汚いことは書かないようにしますが、事実の記録で下寄りの話も出てきますし、食事中(んな人いるのか?)や食事前の方は遠慮していただいた方が良いかも。だけど、初めて大腸内視鏡検査を受けることになってしまい、検索かなんかでこのページに辿り着いた方がいたとしたらざっと目を通しておくと「あ、そんなに大したことないかも」と安心できるかもしれません。(検査自体が思ったほど大変ではないかもというだけで、検査結果が重大な場合はもちろん大変ですが)エントリーのほとんどは実際に検査を受ける前の3日間の事前準備の事がほとんどです。

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初めて、陽性反応が出たけど、結果が出た後、ネットでいろいろ調べたら大腸がんではないだろうな、と思っていた。上の通知書にも書いてあるけど便に潜血反応があると大腸内視鏡検査、簡単にいえばお尻からカメラを入れて大腸の中身を見る検査、をすることになる。僕は検便当日の朝、ひどい二日酔いでお腹の調子も良くなく本当だったら検便を見合わせるべきだったのを、深く考えずに日程優先で強行したためにこんな事に。
とはいえ30代〜40代だったら、検便が悪かった。来年もまた同じ結果だったら内視鏡受けようなんてと思ったかもしれないけど、50代はそれだけ自分の体に過信できない。そんな「勇気」は持てない。普段は薬を飲まず、医者にもできるだけかからないようにしているのに、いい機会だからしっかり見てもらおう(そして安心したい)と思ってしまうところが「老い」だなぁと思う。

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検査当日4日前までは全く普段通りの生活。3日前と2日前の夜(あと前日の夜も)、寝る前に便秘薬を2錠飲むけど、食事は通常通り。3日前の晩はお酒も飲んだ。(ちょっと検査をなめてる?)

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検査の前日は朝から検査食のみ。3食レトルトになっているものを温めて自宅で食べます。水分は水、お湯、ペットボトルのお茶のみ可。

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朝食は鮭の入ったおかゆと味噌汁。塩気がないので梅干しを食べたくなります。もちろん塩も振らずいただきましたが。

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普段は朝を抜いて一日2食にしているので、朝食を食べて逆にお腹がギュルギュルいってお昼前にはお腹が空いた。昼食。

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おかゆ、味噌汁、お豆腐バーグ。ハンバーグのような豆腐料理のあんかけのようなソースに入っているジャガイモと人参は歯がなくても食べられるほど柔らかく舌で潰れるほど。早く消化できないと困るからだろう。

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間食も用意されてます。「エネ飲ピーチ」エネルギーを補給する甘い飲み物か?無果汁。飲めなくないけど甘ったるくて検査食じゃなかったら飲まない。

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間食にはビスコも用意されていますよ。懐かしい。子供の頃よく食べたな。

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思ったより小さくて甘みが少なく感じた。これが検査食用だからか普通のビスコもそうなのかは、最近ビスコを食べたことがないので不明。おやつにビスコが出ているけどこの検査食自体がグリコ製です。全部がひとつの箱に入っている。グリコの。

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エネ飲マスカット、こちらも無果汁。印象はピーチと同じ。甘ったるい感じ。でも無理しなくても飲める。

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夕食の前に、明日早朝から飲むことになるモビプレップの準備をしておく。(モビプレップ配合内用剤
検査時に腸内にモノ(便)があると内視鏡で見られないから事前に全部出してしまうためのもの。

内服の腸管洗浄剤であり、水様便を排泄することによって腸管の内容物の排除・洗浄効果を示します。
通常、大腸内視鏡検査および大腸手術時の前処置における腸管内用物の排除に用いられます。

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こちらは「味の素」製。大手企業は、思いがけないところで、いろんなものも作っているんだな。袋の中ほどの★印まで水を入れる。事前の説明でぬるま湯のほうが溶けやすいと教えてもらっていたので人肌に温めたお湯を入れる。

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栓をしっかり締めてテーブルの上に平らに置いたら手の平で少し押す。袋の中で分離していたA剤とB剤が混ざらないようにとめてあった部分が少しの圧力ですぐに外れて一つの袋になるのでよく混ぜる。

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混ざったら再度、袋の2L(リットル)のラインまで水を入れる。(ちなみに我が家では水道水を飲食には使っていないのでRO水でやりましたがもちろん問題ありませんでした)
最後にバロス発泡剤を入れて準備完了。小さな容器と袋の口の直径が近いのではまらないように気をつけて。

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明日の準備が出来たので検査前最後の食事ですよ。

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コーンスープ。以上。もちろん消化が間に合わないだろうから粒々コーンは入っていません。キャンプの朝食で良くコーンスープを飲むけど、その時の美味しさはない。というか味の話をしているのでは無かった。

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検査当日(今日)の朝。11時に病院に行くには6時からモビプレップを飲まなくてはいけないのだそうだ。写真のコップ8分目で約180cc。まず1時間かけて1リットル飲みます。吐きそうなくらい不味かったら、これからの数時間地獄だな、と思っていたけど、生ぬるくなってしまったスポーツ飲料みたいで大丈夫でした。次にこれを1.5L飲めるのかという不安が頭をよぎる。腸内が完全にきれいになる=便ではなくて水しか出ない、まで飲み続けなくてはいけない。しかも飲んだモビプレップの半分の量の水も飲まなくてはいけない。通常でモビプレップ1500cc(=1.5リットル)+水750cc(=0.75リットル)!

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この検査、何が辛いってこの事前に大量のモビプレップと水を飲むことと誰もが言うので心配していたけど、いつも大量のビールを飲んでいるせいか僕は全然、大丈夫でした。ただ一気に飲んではいけなくてコップ1杯(約180cc)を10〜15分かけて飲まなくてはいけないのが大変だった。記録用紙があるので、時計を見ながら10分毎にコップ一杯を飲んでいった。

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そして病院へ。検査で汚れるのでトランクス、シーツ、上着の3点セットを買う。紙製で500円でお釣りが来る値段。

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血管に針をさしておいて検査の直前に腸の動きを抑える「抗コリン剤」を注射される。腸が動いているとひだひだが伸びずに検査できない。ひだひだの間にガンがあったら見落とすことになる。動きが収まると腸壁が伸びるのでガンやポリープを見つることができるようになる。
僕は胃カメラも飲んだことがありますが、個人的にはそれよりもずっと楽でした。検査に痛みは無かった。これを読んでいるあなたが、もしこれから検査をされるのであれば、ガンやポリープがなく無事に終わりますように。

▲ここまでが準備から検査の直前までの記録です。実際の検査の様子をあと少し書きますが、検査の概要を知りたかった方はここまでで充分です。あなたが酒飲みならもう少しだけ読んだほうがいいかも。

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さていよいよ内視鏡を下から入れるのだけど、僕は基本、他人を信用しない。受け入れない性質だからか、自分では検査に協力しようと思っているつもりなのに、体は完全に拒否しているようで「んー、そんなにされたら入らないな」と怒られてのスタート。入ってしまえばカメラが腸内を進んでいく様子は先生と同じモニタを見ながら全て確認できる。なかなかきれいな色でした(笑)
ただ腸の動きが一向に止まらなく、腸の動きを抑える「抗コリン剤」を普通の人の倍、追加で投与されてもなかなか止まらず先生に「お酒、結構飲みますね」と言われる。お酒を飲む人は腸の動きがなかなか止まらないそうだ。そしてそれは飲んだ後の下痢に繋がっている。その状態の人は肝臓にも同じように負担がかかっている。「肝臓も問題あるでしょ?」と言われて「「γ-GTP」が要治療になりましたが2ヶ月、お酒を飲まないで正常値に戻りました」というと「2ヶ月酒やめると治るんだよね」とまさに僕がやった通りのことを告げられた。それ以来お酒は週に3日にしている。先生は続けて「だけど、ある一線を超えると酒やめてももう(正常な体に)帰って来られなくなるんだよ」と言われる。「私は35歳ですが戻って来られなくて今はもう酒、飲んでません。あなたがうらやましい」と先生。
国の基準では飲酒は週に3回まで。1回の飲酒はビール大瓶1本まで。それを超えると健康に問題がでるのは常識です。と教えてもらう。(気をつけます)

とまあ、検査をしながらこれ以外にもいろいろ話しているところからもお分かりだと思いますが、カメラが入ってしまえば痛みもなく麻酔もしていないので会話が普通に出来る状態です。暗い部屋で僕の腸の内部が大きくモニタに映されている中で先生と看護婦さんと僕で話しているなんて、状況は相当にシュールですけど。

最後に先生が「これで検査は終了。詳しい検査結果は郵送しますがポリープもガンもありませんでした。3年は内視鏡しなくて大丈夫」
(※ただし毎年の大腸がん検診は受診するべき。陰性が続いてもポリープがあった人は3年毎に内視鏡検査を受けるのが望ましい)

そして、個人的な体験からこれだけは言っておきたい。二日酔いとか痔が切れちゃったとか、血が出ていそうな状況のときの大腸がん検診はやめたほうがいいです。2リットル以上の水を飲むのが楽勝な人以外は。(ただし自己責任で)