6カ国の昼食会

 今、我市にコーカサス・中央アジアからJICAの研修でタジキスタン・アゼルバイジャン・ウスベキスタン・
カザフスタン・トルクメニスタンの5カ国から研修員がやってきている。総勢19名。受け入れ側の、アジアの農民と手をつなぐ会の代表の面川さん今回の事務局の方から今日、日本を含めた6カ国の食文化交流の昼食会があるからおいで、とお誘いを受け大雨で外仕事も出来ないのでお昼にちょっとだけのつもりで出かけてみる。
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 「いただきます」に遅れないように急いで12時に着いたら、日本食担当の地元の女性らの調理は時間通りにぴったり完成していたのだけどロシア勢の調理はまだまだ山場を迎えるどころか始まったばかり。これは中央アジアで広く作られるという「プロフ」つまりピラフをウズベキスタン色を強めに作っているところ。
091111 1.5リットル!の油(本来はラードを使うという)でタマネギを炒める(というか煮たら)羊肉とニンジンをたてに細く切ったものを大量に投入。

091111 こちらはもう完成している日本のお煮染め。

091111 プロフは強火でぐつぐつ煮続ける。本当は分厚い鉄の鍋を使うそうだ。

091111 皮ごとニンニクを挿す。後で取るので茎のあるこの姿のままというのがみそ。

091111 こちらは別のグループ。魚のムニエルスープ?本来は白身の魚を使うのだけど適当なのが無かったので鮭の切り身を使用。それを素揚げにしたもの、タマネギ、ジャガイモ、ナス、ニンジン、パプリカ、トマトなどの野菜を層にして並べて煮ては塩、胡椒、油、お湯を繰り返しす。

091111 最後にパセリを大量に投入してしばらく蓋をして完成。これが滅茶苦茶美味しかった。穫りたての野菜を使ったせいもあると思うけど化学調味料を使っていないのに繊細な甘み。

091111 プロフの方はお湯とクミンを加えて、ニンニクを取り出して洗っておいた面川さんの米を加える。中央アジアでも日本と同じ短粒種の米で一緒なのだそうだ。

091111 底から返したりせず表面を撫でてるだけ。

091111 米にだいぶ火が入ったらニンニクを中央にもどしスプーンで縦穴をいくつも開ける。美味しいご飯が炊けた時の「カニ穴」を火がむら無く入るように事前に作っているようだ。

091111 本来は米全体を覆える蓋をするらしいのだけど適当なのが無いので皿をいくつも並べる。日本人ならそれぞれの行程を考えて先にいろいろ準備するところだけどここに来て蓋のことを考えたり段階毎に材料、道具、調味料を欲しがるので事務局やホストの方々は本当に苦労されている様子。

091111 さらに鍋を蓋で密閉したいというのだけど無いので大きな蓋を置いて後はふきんで隙間を埋める。

091111 魚のムニエルスープの完成。

091111 プロフの完成。見栄えの良いように羊の肉とニンニクを山の上に盛る。

091111 地元の「パン」をわざわざ持ってきてくれていって振る舞ってくれた。ヨーロッパ、特にロシアの人は日本の食パンはふにゃふにゃしていてパンじゃ無いと言う。それはロシアに滞在しておいしいパンを食べたことがあるので僕も良くわかる。このパンもとても美味しかった。

091111 見たことの無いナッツも何種類かいただいた。これ形はアーモンドに似ていた。美味しい。

091111 このナッツも黒い殻に塩が浮いている。これも美味しい!

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 プロフ、羊肉を前日からタマネギ、塩、胡椒につけ込んで味を着け柔らかくしたものを串焼きにしたもの、魚のムニエルスープ、味噌汁、炊きたての米、その他たくさん!どれもおしいかったけど魚のムニエルスープ?は絶品。今度ダッチオーブンで作ってみよう。
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 プロフは見守っている人みんなが腹減ってしまって「後何分?」と聞く度に何度も「後20分!」20分たつと「後20分!」結局この誕生会を兼ねた昼食会が始まったのは1時30分。僕はちょっと出かけるつもりだったのでどんどん時間が過ぎていって焦りましたが美味しくて楽しい一時でした。料理を作ってくれたゲストの皆様、次から次へと起こる難題に対処しているホストの皆様、ご苦労様です。ごちそうさまでした。
 料理の仕方は火の使い方が日本とは違ってとにかく強火。そして基本、油をたくさん使って調理し終盤にお湯を挿す。日本的な感覚と違って興味深かった。
 ちなみにこの様子は夕方、NHKローカルのニュースで流れたのだけど、ハンディカメラとノートPCを持った記者ひとり。機材の性能があがったのでライトも無かった。そのうちテレビの取材が来ていても言われなければ気付かなくなるかも。