スパムメール

 3月11日に発生した大地震に巻き込まれた僕はずっと携帯が(おそらく停電のために)圏外表示になり僕からも親からも友人知人からも安否の確認ができなかった。何とか連絡をとろうとしていたため節約していたけど携帯の電池が残り少なくなっていた。7日目に停電が復旧して圏外表示がやっとアンテナ3本に変わったのでメールの受信をした。心配していただいた多くの方からのメールと共に60通以上のスパム(迷惑メール)が混ざっていた。普段からスパムメールは拒否リストに振り分けしていたにもかかわらずだ。僕は被害の無かった自宅だったからまだいいとして建物に閉じ込められたり水の迫る地域で最後のたったひとつの外界との接点となった被災者の携帯にも同様にスパムが送らつけられただろう。悪意のある業者が人道的見地で被災者にだけは送らないように努力するなど考えられない。被災者のかろうじて電波が届き少ない電源で連絡を試みている携帯であろうとお構いなしにスパムを送りつけ確実に電力を奪っていっただろう。それにより被災者の命を削ったかもしれない。地震が起きる以前に組んだプログラムで一斉送信するようになっているから仕方が無い、と言う事はありえない。僕の所に来たスパムの中のひとつはこれだ。
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 「地震大丈夫だった!?怖かったよぉ」地震の後にそれをネタにつくられている。なんという悪意。そして今も被災者に対してこんなスパムが送り続けられているはずだ。
 電話会社はスパムであろうとメールを受信さえしてもらえばどんどん受信料を徴収できるから根本的な対策をとることは期待できないんだろうけど、もう少し効果的な対策がとれないものだろうか。GmailやMacOSXのmailが素晴らしくスパムを振り分けてくれるように。ただでさえ一番必要な時に繋がらないのをみんなぐっと我慢しているんだから。