とことん山キャンプ:2012年8月:3日目

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 涼しいせいか、知らない土地で野生の血が戻ったか、いろんな犬や人がいて良い刺激になっているのか家にいるときより元気。若々しい。知らない子ども達が「かわい〜」と寄ってくると「うー」と唸るのは相変わらずだけど。時々全然大丈夫ですぐ仲良しになれちゃう子がいるんだよなぁ。
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 今朝のお犬様の朝食。昨日、飯盒で炊いたご飯に肉やミニトマトを調味無しで煮て卵を溶いたスープをかける。
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 人間は湯沢のスーパーで買った秋田のアスパラガスのソテー、キュウリとミニトマトにオリーブオイルと塩胡椒ハーブ。目玉焼き、ビアソーセージ、クリームチーズ、コーンスープ、コーヒー、トースト。
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 ウォータータンクに今も残るガムテープ。「飲料水」「4/10小学校」放射能が降る中水を求めて並んで飲んだ名残り。なんとなく剥がせない。
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 キャンプ場近くの泥湯に行ってみる事にする。
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 泥湯のすぐ先は川原毛地獄。公式サイトですら「また、一部熱湯が噴き出している場所があり非常に危険です。 誤って足を入れたりすると、生きながらにして地獄を体験することになります。」とまで言い切る風景を見てみなくては。
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 確かに硫黄だけではない今まで吸った事のない香りのガスが満載。見たことの無い景色。
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 大阪と神戸から50ccのカブで来ているふたりの若者がいた。合流して京都に行き港まで走ってフェリーで北海道。青森、秋田と下ってきて今6日目だという。キャンプ場や道の駅で泊まりながらの移動だという。シャイな神戸の子とハキハキ応えてくれる大阪の子。子じゃないな青年。ふたりに元気をもらって、これからの無事を祈ってエールを送った。なんか超楽しそう!
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 雨が強くなってくる中、泥湯にもどりお湯だけOKの旅館でお湯をいただく。愛犬小春がいるので僕とカミさんひとりづつ交代で入る。。
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 米のとぎ汁のような白いものがお湯に混じっている感じ。10cmくらいで自分の手も見えなくなる。心地良いお湯。
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 立派な旅館もあったけど僕が欲しいのは「お湯」だけ。満足しました。しかも入湯料300円でひとり貸し切りで入らせてもらって帰るときにボールペン2本もいただいた。だから旅館名書いておきます(笑)小椋旅館。良いお湯でした。(もう少し先の観光駐車場近くのお湯は露天風呂のようなので露天風呂好きな方はそちらに。少し高いかもしれないけど)
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 有毒ガス、立ち止まるな!の看板ばかりだけど旅館の人は大丈夫なのか?
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 キャンプ場に戻って冷やしラーメン。キャンプ場下の小安峡の売店で買った温泉卵入り。
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 小雨、降り続く中、タープの下でビールを飲みながら小春とまったり。木の小さな折りたたみ椅子をサイドテーブルにして。椅子になったり、足を載せる台になったり、水タンクの台になったり、テーブルになったり、ランタンの台になったり。3つを組み合わせてすごく重宝してる。
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 雨がどんどん強くなりフルクローズしたテントの中で「TOKYO 0円ハウス 0円生活 」読了。
 東電の原発事故で国が安全デマを流し続けている間に、これでは駄目だと別レイヤー(仮想的多重構造上)に(勝手に)新政府を作り(勝手に)新政府の初代内閣総理大臣になり、(実際に)福島で放射能被害に合っている人たちを無料で避難させ無料で家を提供し、死にたいという人をひとりでも多く救うために個人でホットラインを開設して24時間携帯で受けている坂口恭平が、いわゆるホームレスと言われる人たちの懐に飛び込み(彼らに喜んで迎えられてる感が泣ける)、彼らの暮らしと彼らが拾ってきた「ゴミ」だけで0円で作り上げた家を克明に記録した本。受け付けない人には理解不能、意味不明だろうけど、ものすごくエキサイティング。なんて本だ。
 特に家ではなくて雨が強くなってきて夜の雨を心配する中で読了したのは、ある意味最高の読書環境だったとも言える。0円ハウスの感覚を少し共有しながら読めたと言う事で。
 思わずテント生活に似てるよねと言ったら「0円じゃ無いけどね。結構、お金かかってるけどね」とカミさん。確かに・笑
 豪雨になってきたテントの中で、おわりにを読んでいたら涙が出てきたよ。
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 雨はどんどん強くなる。外に出るのがためらわれるようなもうれつな雨。居間に新聞紙を敷いたら足についた雨水を吸ってくれてさわやかになったけど足の裏はインクで真っ黒。
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 フルクローズのテント中でもガソリンと違ってアルコールを燃料とするトランギアは安心なツール。ナス、野菜、肉を炒めて夕食。