汚くてうまいラーメン屋

 僕の住んでいる町のラーメン屋さんは引っ越してきてすぐ全店食べた。新しくお店が出来ると1週間以内に食べに行っているのだけどまだ行ってない店があった。通りから一本奥に入った道に。都会と違って田舎で一本入ったら田んぼの中でもう集客には致命的。僕も最近その店が「ラーメン」ののぼりを出したので気が付いた。
 汚いけどうまいラーメン屋という伝説がかつてはあった。だけど今の時代汚いだけで客はひくだろう。ところがあったよ、そんな店がまだこの時代に。ラーメンと一緒に頼んだ餃子のたれを作ろうとお酢を取ったら脂ぎった容器は下のトレイごと持ち上がった。醤油は注ぎ口に固まっていてちょぼちょぼとしか出てこない。ラー油は瓶の外にもべっとり。だけど。我が町ではレトルトの餃子を平気で出す店まである中、底はカリカリ、皮はふっくら、餡は良く練られて王道。ラーメンはちょっとしょっぱかったのでコショーをかけて食べようと思ってGABANの缶コショーのプラスチックのふたを開けたら脂ぎったコショーがフェルトのようにへばりついていた。思わずそのままプラスチックのふたを戻す僕。ラーメン自体はきちんと出汁が取られてました。でもなぁ。汚いだけで2回目に行く気が失せている自分にびっくり。えらそーになったなぁ、俺も。