てとてと2周年イベント

みんなの放射線測定室「てとてと」のオープン2周年イベントが開かれた。

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会場になる、てとてとの隣の公民館には2年にわたる放射能測定や、調査などでわかった事が掲示されていた。1日で外してしまうのが惜しいわかりやすく充実した掲示だった。常義さんのガードレールを布で拭き取って調査した汚染状況や、阿武隈川調査も、研究者ならではの緻密な努力がうかがえた。

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ひめちゃん作のこの「目で見るホットスポット」の立体作品。説明書きの掲示物の前に置かれていたこの説明をわかりやすくする作品にびっくり。扱っている内容はシビアな現実だけどひめちゃんらしい優しい作品になっている。お百姓さんが大切な作物を、寒さや霜、虫などから守るのに使うパオパオの下には野菜が植わっている!才能ありすぎ、ひめちゃん。

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会場のとなりのみんなの放射線測定質「てとてと」では今、ペシャワール会の写真展が開かれているので、てとてとのイベントが始まる前に見せてもらった。会場は僕も写真展をやらせてもらったてとてとの2階。

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写真がたくさん、たくさんあるので1階にも、階段にも写真が展示されていて見応えがあります。

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小学生の感想文

かんばつの上に、
アメリカからの
ばくだんがおちてくる。
それが何よりくるしく
かなしいことだと
思いました。

※ペシャワール会写真展(11/16〜11/30)
みんなの放射線測定室「てとてと」1階&2階
月曜日〜金曜日:9:00〜12:00
土曜日:9:00〜15:00
日曜日:お休み
※人・水・命 アフガンの人々と共に18年
〜ペシャワール会現地活動報告会〜
2013年12月1日(日)午後1〜3時
大河原駅前コミュニティセンター「オーガ」2階
どちらも無料

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ポストカードがとても素敵だったので、募金をして4枚いただきました。

僕は今日一日の「てとてと2周年」イベントを丸ごとビデオで記録する係を仰せつかったので(光栄です)イベント開始前に会場に戻る。

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午前のメインイベントは「てんたん人形劇場」の人形劇
原発事故が起こり僕らが住んでいる地域も放射能に汚染されたとき、国や行政は何も無かったかのような顔をしていた。あまりにひどい現実に事故から1ヶ月後には市内の仲間と学校に対策を求めるなどの行動を始めた。てんたんさんは今は引っ越してなかなか会えなくなってしまったけど、その頃は同じ市内にすんでいて時々夕食を一緒に食べたりして励まし合ってきた仲間だ。バッシングとかもあったから。
グループ展などに来てくれて僕の作品は見てもらったけど、僕はてんたんさんの人形劇を見ることができずにいた。それがついに見ることが叶いそれだけでも感激したけど、その人形劇がとても素晴らしく、感激した。人形が動き回りしゃべり、歌い、山や温泉などの場面が遠くに近くにくるくる変わり音楽がかかる。夫婦ふたりだけでやっているとは思えない充実した舞台だった。滅茶苦茶、楽しかった。
一緒に行動してきた仲間はこんなに素晴らしい表現者だったのか。

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午後のメインイベントが始まるまでヨガ教室やカンフー体操なども行われ老若男女のみなさんが参加されていた。カンフー体操を最後に全員で見事に演舞されたところもしっかりビデオカメラに納めましたからね!
その横ではてんたん人形劇場の「おもちゃの広場」優しい木のおもちゃがマットの上に山のように広げられ子ども達が夢中になって遊んでいた。びっくりするような動きをするおもちゃもたくさんあって大人でも楽しい。

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受付では僕の No Nukesポストカードも置いていただいていた。(ありがとう)
(てんたん人形劇場のなおこさんポストカード買ってくれてありがとうございます)

それから今僕らが取り組んでいる「子どたちの甲状腺検査の実施を求める署名」の用紙も置いていただいた。(ありがとうございます)

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放射能は県境で止まらないのに国の支援は福島県だけという悪夢のような現実。福島より線量の高い所があるのに。子どもの健康を守ることを率先して行って感謝しこそすれ文句を言う市民はいないと思うのだけど、そんな検査は必要無いと市は言う。

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午後のメインイベント
○福島原発事故後・・・未来の暮らしを創造する
〜歩くはやさで暮らしたい・・・「テクテクノロジーの世界」へようこそ!
講師は非電化工房の副代表 藤村研介さん。

あれだけの事故が起こったのに、反省もせずまた今までと同じようなやり方をしよう、福島第一原発の収束は出来ないけど原発も動かそう、輸出もしよう、と堂々と言えるのが僕にはわからない。多くの人が支持しているのもわからない。あれだけの事が起こったなら反省して考え方とやり方を変えるのが”普通”だと思う。僕はいつもマイノリティだ。
だけど、今までと違う発想でやっていこう。言うだけじゃなくてこんな事をすればあなたにも出来るよ、という具体例をいくつも示してくれる話はとても有意義だった。勇気が出たし単純に面白かった。頭でっかちではなくて実際に手と頭と両方を動かしてモノを作って考えているから話が具体的。成功の裏にはたくさんの失敗もあったろうけど「実際にやってみる」ことはやっぱり大事だと改めて思う。
角田市民放射能測定室に導入されている放射線測定器は非電化工房の「CSK-3i」だ。今日の講演でも、放射能被害は福島のことだとされ非電化工房のある那須もかなり放射能で汚染されたにも関わらず行政は動かず未だに1円の保証もない。自分たちでやるしかなかったから放射能測定器も作ったという事が語られた。

放射能が降ったのは福島だけではないのだ。福島原発の放射能問題は福島だけの事では無いのだ。

ちなみに講演の後みんなが一番興味を示していたのが、非電化コーヒー焙煎器「煎り上手」でした。持ってきていたらその場で3つくらい売れてしまいそうな勢いでした。

他県からの学生ボランティアの方々が「子どものあそび場」として大人が講演会を聞いている間、子ども達は遊んで盛り上がっていた。そういう優しい心遣いをするところが「てとてと」らしい。

しょんつぁんの歌う「てとてと」のテーマを前に聞いた時と少し違う気持ちで聴いた。
2年前を思い出しながら、これからの事を考えていました。

「てとてと」のみなさん、2年間ご苦労さまでした。今日のイベントもご苦労さまでした。