6時過ぎに目がさめたので、そのまま露天風呂へ。極楽。朝の清掃時間以外はいつでも入れるという掛け流しの温泉の素晴らしさ!
トランギアストームクッカーでパンを焼いて朝食。安物のパン焼き器がトランギアにあつらえたようにピッタリ。使い続けてボロボロ。
天気予報では午後、雨に降られるらしい。ましてや近県では豪雨だ。とりあえずいい天気でテントに映る木漏れ日がきれい。
洗濯紐にタオルをかけておいて、いつでもタオル一丁肩にかけて露天風呂に入れる態勢にしてある。おかげで少し生活感漂ってる。
露天風呂>ビール>読書の至福の無限ループの「ビール」ですが、とりあえず午前中は自粛します。
30年くらい振りに再読した中森明夫の「オシャレ泥棒」仕掛けがいっぱい。文章を書くヨロコビが伝わって来て文章を読むヨロコビに溢れた。
先日、中森明夫の文章を久しぶりに読んで(アナと雪の女王の八戸弁と掲載拒否)相変わらずキレキレの文章と深く共感する考え方に、もう一度読みたいと思っていた。
この年で初めて読んだら何もわからなかっただろうし全くストーリーを覚えていなかったけど、心に苦しさを抱えていた20代の僕には大きな救いがあっただろうなと思った。そしてこれを書いた中森明夫と僕は年がほとんど違わない、ということは同世代の人間が20代で書いた物語で救われたのか。この年になっての再読は全く意味合いが違っていただろうけど、また最後で泣かされた。
洗濯紐でトンボが羽根を休めている。
テントにシルエット。
なんて良い日だ。近くの「重右衛門」まで散歩に行く。去年、思いがけないことで知った素敵なギャラリーカフェ。
去年の猫は死んじゃったかなあ、と心配しながら歩いていたらこんな所に。温室みたいできっと温かいんだろう。廃屋の前に寝床も誰かが作ってあって近所の人達が餌や水を与えているみたいだ。
よろよろ立ち上がって出てこようとするから「やめなやめな」と言うも、カミさんになでてもらいたくてやっとのことでケースから這い出てきた。やっとという感じ。去年撫でられている時の姿と比べてもかなり年を取った。ダレンとしてる。でも、なでてもらって嬉しそう。
重右衛門に到着。
珈琲が美味しいカフェだというのに、カミさんはりんごジュース、僕はぶどうジュースを。
と、降り始めた雨がみるみる強くなって、とてもキャンプ場まで歩いて帰れない。本を読んで雨宿り。
植物をすきこんだ和紙を買った。
10年前に裏山の竹と和紙で作ったライトがぼろぼろなので作りなおそうと思う。
雨が上がったのでキャンプ場まで歩いて帰って昼食の用意。飯盒でご飯を炊く。100円ショップの網を使ってこれもトランギアで。
散歩の途中で買ってきた朝取り野菜は驚きの安さ。昨晩クーラーボックスを冷やしていた氷の水と溶けて小さくなった氷をきゅうりと一緒に保温水筒に入れて冷やしておく。
初めて知った「みずの実」完全にはまった。今が旬。去年まで気が付かなかったなぁ。こんな面白い形。茎はシャキシャキ実はネバネバ。
カミさんが朝取りのミニトマトやきゅうりとチーズをみずの実と合わせてサラダにするという。チャレンジャーと思ったけど美味しかった。
もうそろそろ飯盒のご飯が炊きあがろうかというタイミングでいきなり土砂降りの雨!あわてて火を屋根の下まで持ってくる。
雨が強すぎて水がテント内に入るのでフルクローズしてランチにする。ツールームテントの居間はフルクローズでも余裕で食事できるのでこういう時は便利。
食べ終わったらテントの外から明るい光が射してくる。晴れて強い日差しが戻ってきたので再び前布をはね上げて屋根に。山の天気は変わりやすい。
土砂降りの後の緑と青空が美しい。
雨だから、晴れたからといちいち理由をつけては露天風呂に入って、世界を眺める・笑
そしてビール。そして活字。
キャンプ場のすぐ下は小安峡の大噴湯。
腹ごなしに「観光」しに行く。毎年見てるけど。
川まで大量に温泉が流れこんで川面から湯気が立っている。鼻をつく硫黄の匂い、硫黄の緑色。
愛犬小春もこの湯気の前を一緒に駆け抜けた。
この高低差は運動不足の方には試練。僕の膝も少し笑ってるよ。
キャンプ場まで歩いて戻ってくる。リフト乗り場のこのエリアも人気の場所。今年の流行りなのかこのカラフルなオレンジのかわいいテントいくつか見た。
重右衛門で買ってきたチョコレートドーナツでお茶にする。ワンバーナーとエスプレッソメーカーでエスプレッソを飲むのがキャンプの定番。
エスプレッソってなんでこんなに美味しいのか。コーヒーはすきじゃないけどエスプレッソは大好き。ドーナツは半分ずつで。
エスプレッソ好きの両親にもエスプレッソメーカー教えてあげたら、時々沸かして飲んでいるようだ。
僕らがテントを張った林間サイトの隣のエリア。場所によっては車を横付けできるので設置と撤収はかなり楽。(林間サイトはリヤカーなどで道具を運び入れなくてはいけない)
秋のキャンプはトランギアストームクッカーで鍋と決まっている。ガソリンバーナーのゴーっていう緊迫する音がしなくて無音。静かにふたりで暗くなっていく林間を見ながら鍋をつつくのは楽しくて美味しい。新調する前の古いトランギアのアルコールバーナーもあるのでトライアングルグリッドを組んでシェラカップで日本酒をお燗してみる(黄色の円内)。
静かに時間が過ぎていく。
ガソリンランタンをつけるとキャンプ感が増すのは何故だろう。
日本酒がうまくいったのでシェラカップに、昼飯盒で炊いた米と鍋の汁を入れて煮込んでおじや。旨し。
今日、良く晴れた散歩道で写真を撮ろうとしたらレンズが回らなくなっていた。突然。望遠は買って数年でオートフォーカスが効かなくなっている。どちらも回転がうまくいかなくて壊れた。あえてCANONのキットレンズにしないでSIGMA にしたんだけど2本とも壊れて残念。まあ、相当使いましたが。仙台にセンサークリーニングで持ち込んだ折りシャッターがそろそろ降りなくなりますよと言われたけどレンズのほうが先に駄目になるとは・悲
今宵も焚き火で夜が更けていく。
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