蜘蛛のバルーニング

温かくて風のない日。仕事場はポカポカでTシャツ1枚で石を手で磨いていました。

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日差しに直接当たると暑いくらい。風が吹くと一気に寒くなるんだけど日だまりで幸せ。

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プレハブ小屋の中に置いてあった制作中の石が、夜中に芯まで冷えた後、温かくなった日の中で露をまとっていた。

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逆光の中、空気中に蜘蛛の糸が金色に輝いていた。草のてっぺんで小さな蜘蛛がお尻から糸をたくさん出して風が吹いたらそのまま、蜘蛛の糸が風に飛ばされるのにぶら下がって飛んでいく「バルーニング」だ。こんな繊細な出来事をiPhoneで撮るのは荷が重いけど、バルーニングを知らないみんなに見せてあげたくて動画で撮ってみた。下の4秒くらいのところで真ん中少し右に光った線が見えるのが、風に向かってお尻から出している蜘蛛の糸が逆光で反射して光っている様子。蜘蛛がてっぺんにいる草も写ってます。そこに掴まって糸を出している。

広い空を七色に輝きながら光細い糸が、何本も何本も風に乗ってゆらゆら飛んでいくのを見るのはとても美しい。

風が弱かったせいか草のてっぺんにいる(4mmくらいの)小さな蜘蛛たちは、糸を出すだけで僕が見ている前ではテイクオフしなかった。

以前に子蜘蛛が一斉にお尻から糸を出して、数百匹と思われる小さな蜘蛛がテイクオフして、風の中をお尻から出した自分の糸にぶら下がって揺られながら飛んでいく場面に遭遇したことが一度だけある。涙が出そうな光景だった。その時は今日よりもう少し強い風が吹いていたな。

オフィスで働けば暑さや寒さは空調で調整して快適だけど、暑さ寒さのただ中で仕事するとこんな素敵な光景に出くわすことがあるのを、僕はとても幸せに感じている。でもこれから寒くなるんでブルーな気持ちちょっと入ってるけどね。

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昼食を食べた後、家の裏の田んぼを新しいカメラを持って散歩した。羽虫が日だまりでワンワン飛んでいた。

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壊れたオートフォーカスを直した望遠でセスナを撮ってみる。

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赤とんぼのタンデム飛行が撮れたら撮ろうと思ったけど、もう今年のシーズンは過ぎたみたいだ。

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セイタカアワダチソウの黄色の色は際立ってる。

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どこを見てもきれいで、雑草という草はない、という言葉を思い出す。

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隣の家の樹木。この借景を毎年楽しみにしている。

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こんな幸せな日のおやつにしろまるさんにいただいた北海道のジャガイモでポテトチップを作った。

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以前、自分でおいしいポテトチップを作りたくてずいぶん研究した。油で揚げる前にスライスしたジャガイモを干したり、水でさらしてから干したり、スライスの厚みを変えたり、油の温度を変えてみたり、いろいろやってみた。結局、いろいろやってみて自分で一番美味しいと思う方法は、とてもシンプルなものに落ち着いた。新鮮なジャガイモと新鮮なオイルを用意したら、油をほんの少し高めの温度にして、そこにジャガイモをスライサーでスライスして直接どんどん落としていく。ただこれだけ。火の入り具合を考えると一度にスライスして入れられるのは10枚くらいか。できるだけ重ならないようにだけ気をつけて、食べ頃少し前でキッチンペーパーを敷いた皿に取る。じゃがいもにまとわりついた高温の油で更に火が入ってしまうから、少し手前で油から出すのは大切。そうすると、ちょうどよく仕上がる。油の中でちょうど良いと食べる頃は真っ黒。良く洗って皮付きも香ばしくて美味しい。さくさくでしかも温かいポテトチップは手作りならではですね。


蜘蛛のバルーニングの動画を撮ってる人がいたので驚きと共に貼っておきます。このテイクを撮るためにどれだけ待ってどれだけ失敗したか。お尻から出す糸まで写っているし、糸が風になびいて蜘蛛が、体が浮きそうな感じを体感している事まで伝わる。すごいです。

たくさんの子蜘蛛が糸で空に舞っているところの動画もあった。