初めての金継ぎ 完成

いつか自分でやりたいと思っていた念願の金継ぎを、去年の12月にワークショップで習った
→金継ぎワークショップ

器を割ってしまった時に、目には見えない細いヒビが残っていたようで簡単に一度では修復ならず、水が漏れてしまった
→初めての金継ぎ その後 

石巻の陶芸家、無盡窯の遠藤寿哉先生にワークショップの後も質問させていただいて、修復しては水漏れテストを繰り返していた。先生でさえ、ものによっては(温度管理の大変な本漆を使ったりムロに入れて管理したりして)修復に何ヶ月もかかる、と聞いたのでそれくらいのペースを覚悟して、というより楽しみながらやっていた。

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最後の方は水を入れても漏れないように見えて、とうとう直ったか!と思っても1日そのままにしてみると、わずかに数滴底に漏れたりもした。釉薬がかかっていない、肌がざらざらの焼き締めはどこから水が漏れているのか、素人には本当に見つけにくい。何度も器を拭いて、また水を入れて、漏れてくるところを特定し、わからなくならないように色鉛筆で薄く目印の線を描いて、また1日以上よく器を乾燥させたら漆を塗って金継ぎをし3日以上乾かして、水を入れて1日以上そのままにしてみる、の繰り返し。いや、楽しいんですよ。〆切りがあってやっている訳じゃ無いし、仕事じゃないから空いた時間でちょこちょこと。

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そして昨日の朝から、今日の夕方まで2日間のテストに無事合格。とうとう初めての金継ぎが終わりました。

この池田さんの片口は、小振りの鍋にお湯を入れてその中に日本酒を入れて沈めて、ゆっくり燗して日本酒を飲むのに使っていた。お湯に入れて使っても漏れないでお酒が飲めたら本当に完成だ。テストが楽しみ。

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焼き締めの肌の状態によっては漆が滲んでしまい細い線状ではなく帯のようになってしまったところもある。布を使って拭き取りながらの作業したりする事も必要らしいんだけど、とりあえず、初めての金継ぎを終えた自分にとっては、この風情も今はうれしい。