金継ぎワークショップ

遠刈田のギャラリーカフェ CrossRoadさんへ。

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ここからすぐのギャラリーで個展をした時以来。ちょっと久しぶり。

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ランチをいただく。大根の鶏肉豆腐詰め。十穀米が美味しいこと!大根への味の染み込み方もハンパない。美味しい!

今日、CrossRoadさんに来たのはランチだけじゃなくて金継ぎのワークショップに参加するため。えみし窯の池田さんにいただいた南蛮。色も形も風合いもすごく気に入って酒器として使っていた。大事に使っていたんだけど不注意で硬いものを当てて割ってしまった。諦めきれなくて瞬間接着剤で貼りあわせてドライフラワーを入れていたけど、眼に入る度にこれに日本酒を入れて注いでいた時を思い出してすごく残念な思いをしていた。

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金継ぎのワークショップが開かれる事をFacebookで知って、すぐに申し込んだ。割れた器を持参すればその器を修復できるというので、瞬間接着剤で貼りあわせてしまった自分の馬鹿さにがっかりしながら事前にお湯で煮たり、接着剤の剥がし液などを使いながら数日かけて、努力の末またバラバラの状態に戻した。強力な接着剤で一度くっついた陶器をバラバラにするのは本当に大変な作業だった。割れが増えてしまったし。

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ところが!今日のワークショップでは瞬間接着剤で貼り合わせるところからのスタートだった!貼り付けたままで持参すれば良かったのだ。何事も知らない、ということは恐ろしい。でも知らなかったからしょうがない・苦笑
本来は漆で修復していくのだけどそれだと乾燥に一週間かかり短時間のワークショップでは無理なので、今回は瞬間接着剤を使用する。その上に漆を塗るので接着剤にフタをする事になるので通常の使用では問題無いという。また、取っ手などの修復の際は漆だと強度が出ないので接着剤を使うことも少なくないそうだ。

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しっかりと接着したら、小さな穴や欠けて足りない部分をパテで修復する。ある程度固まったら水で湿らせた布などを使って余分なパテは成形するつもりで拭きとっていく。パテが乾いたらテレピンで溶いた漆を塗っていく。

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そこに金粉を撒いていく。(下はワークショップに参加されていた方が作業されている様子。このお皿、ご自分で作られたそうだ。素敵)

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内側と外側、口にも忘れずに漆を塗ったあと筆で金粉を撒いていく。筆に粉をつけたら人差し指でトントンとしながら上から撒く感じで。金は今1グラム7000円だそうだ。高い。今回は真鍮の粉を使用。銀の粉を使ったり漆にべんがらを混ぜたものを塗って終了など、自分が持ってきた焼き物に合わせてそれぞれが仕上げの色を選んで修復していった。

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無事、修復終了。
もし今後、お気に入りの器を割ってしまっても金継ぎで修復するという喜びを得てしまった。割らない方がいいのはもちろんだけど。割ってしまった時は漆で本格的に修復したりいつかは本当の金箔で金継ぎもやってみる。もうこれからは、多く数を持たなくてもいい。本当に気に入った器を大事に、壊れても修理しながら付き合っていこう、と思うと何か嬉しい気持ちになってくる。ライフワークのひとつになるかも。

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今回の講師は石巻の陶芸家、無盡窯の遠藤寿哉先生でした。ありがとうございました。

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石巻の土を使って焼いている先生の器は繊細な感じと素朴な風合いが混ざっている様な素敵な器です。ギャラリーカフェCrossRoadさんにも何点か展示販売されています。

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漆を覆うようにはみ出すように金粉を振りかけてある。3日間乾かして水曜日に水洗いすれば漆の上の金粉だけ残って使えるようになる。水曜日が待ち遠しい。万が一、水が漏れた場合は同じ作業をもう一度繰り返します。水が漏れなかったら、久しぶりにぬる燗にした日本酒入れてお気に入りのぐい呑に注ぐことができる。

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ワークショップが終わって帰ろうとするとカフェに友だちが。そして午前中から焼いたというお手製のゴーフレットをいただいた。
数日前にFacebookでこの写真を見てあんまり美味しそうで「ゴーフレット屋さんは開店してくれるんですよね?!」とコメント書いたら焼いて持ってきてくれたんだ。信じられない・嬉

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お餅を使ったおせんべいのようなものや小麦粉を使った優しい味のゴーフレット。小さなお子さんのことも考えて使う材料はとても気を遣われていて、しかも(放射能汚染を気にしないで)安心して食べられるようにだろう、それぞれの袋に使った材料の産地まで書いてシールしてくれているという心配り。なんて優しい、なんて美味しい。kazueさん、どうもありがとうございました!ごちそうさま。