作品展「FU TA RI」の終わり

40日間に渡った4回目の個展も今日で終わり。

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今回もいろんな出会いがありました。感謝。

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今日は夕方搬出。雨降らないで良かった。庭の南天の木よ、搬出の時に万が一「難」が降りかかったら良い方に「転」じておくれ。

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最終日にもかかわらず、ギリギリ間に合わせるように見に来ていただきました皆さまに感謝。最後の日にもイマソラ写真集、買っていただきました。
(→tamaki’s Instagram

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壁面にはイマソラ写真集に収録した中から、30枚の写真を、屋根裏部屋の窓から外を覗き見たような展示にしました。
「ここにある写真は全て iPhone 6 Plus で撮ったんですよ。夕陽を撮るならデジタル一眼レフより綺麗に撮れるんですよ」
ってジーンズのお尻のポケットからiPhoneを取り出すと、皆さんがのけぞってくださるのが嬉しかった(笑)石の抽象彫刻だけだと、普段、彫刻に馴染みがない方には、あまりにも取っ掛かりがなさすぎかもしれないけど
「この個展の作品を彫っていた半年間に仕事場と、家からの行き帰りに撮った写真なんですよ」
って言うと、改めて石も見ていただいたりして嬉しかった。まあ、普通の大人はこんなに空見ないだろうからね。空好きが屋外で石彫ってるかこそ、です(笑)これからも、まだまだ撮りますよ!

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2年前にここで、自分にとっても初めての個展をさせていただいたライフスタイル・コンシェルジュの成田さんからの思いもかけないプレゼントだった。今回、同じ会場で個展をさせていただくことになるまでの間に、蔵王広島3回も個展をすることになるとは、2年前には全く思いもよらない事だった。でも同じ会場でやる事で、2年前の自分との違いを感じることも出来た。人に作品を見せることを意識しないで石を彫り続けてきた。そこには自分で「納得」がいく「最高」の状態にならなかったら個展は出来ない、と漠然と思っていたこともあるだろう。馬鹿だ。それをハードルにしていたら死ぬまでそのチャンスはこないと今はわかる。その時点での最善を尽くして、駄目なところ、足りないところを出すしか無い。そして笑われれば良いのだ。そしてそれを糧にやっていくしかない。その意味でも「個展」をプレゼントしていただいて、そのスタートが切れたことは、自分にとっては本当にラッキーで幸せなことだったと、夕方作品を搬出して展示台だけになった会場を見て改めて思った。

思えば、この白い展示台は、3年前の冬、誰にも、何にも頼まれていないのに、取り憑かれたように作り始めたのだった。部屋がどんどん埋まっていくのを見て、カミさんはいつやめるんだろうと思っていたらしい。そしてその後、ライフスタイル・コンシェルジュの成田さんから、作品をお借りできないか?(個展をしないか)と電話で依頼がありました。会場では平面の作品は飾っていたけど、立体の展示はやった事が無くて、展示台も備品として無かった。でも僕には取り憑かれたように作った白い作品台がいくらでもあった。しかも会場の空間は、僕の展示台を置いて何の違和感もない白い空間だった。何だか、いろんなことが予定されていたかのように、歯車が噛み合ってグルグルと回り始めて、個展の間に3人展も開催していただいたりして、今もまだ僕は回り続けています。もしかしたら坂道を転げ落ちているのかもしれないけれど・笑

2年前はとにかく、何でも断わってばかりだった。きっとそれは自信のなさの裏返し。自信がないのは変わらないけど、出来ないと思う人に提案はしてくれないのだ、と思うことにして、いただいた提案は断らないと、この2年意識してやってきた。せっかく提案していただいたことを、断るなんて、お前何様だ!10年早いよって話ですよ。2年前に提案を「無理です」と即座に断わった「ラウンジセミナー」も今回はもちろん二つ返事で引き受けました(楽しかったw)。撮られるのが嫌だった写真も今は全部OK。どうやったら笑顔で写ることが出来るかは、今も日々、修行中。

まあ、この独白が青春まっただ中の若者の思いではなくて、50才を過ぎたおじさんが言っているところに寂寥感が漂うけど、これが僕の実力。そのまま、まるごと引き受ける。

sukima

応援していただいた皆さま、作品をお求めいただいた皆さま、そして何より実際に会場に足を運んでいただいた皆さまに感謝いたします。ありがとうございました。