雨の日の仙台美術巡り

仙台で打ち合わせがあり、雨の中、出かける。

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隣町の岩沼市を運転していると、いつも良い空が見られるんだけど、交通量が多くて車を停められないし、写真を撮るのに好都合な車を停められる空き地や脇道も無いのでなかなか見るだけで撮れない。今日は、どうしても撮りたい空に出会って、運転しながらiPhoneを見ないで右側の空を撮ったら奇跡的にこの構図。

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打ち合わせが終わったのが昼前だったので、春の3人展にも秋の2回目にも、そしておとといの打ち上げにも来ていただいた方のお店で昼食を食べた。ほっこりする空間で美味しいご飯をいただきました。夜は飲み屋になるこのお店。「仙台は車で来る街だからなかなかお酒が飲めないんですよ」と言うと、初めての来店プレゼントのビール券を有効期限無しのものに変えてくれる優しさ。いつかこの券が使えますように!あの空間でお酒飲んだら、他のお客さんとすぐ友だちになってしまうだろうな。

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道路で濡れた紅葉がきれいで、雨の中、しばらく道路にしゃがんで写真を撮っていた。
他の用事で、屋外での自分の制作ができない日に雨だと、あきらめがついてなんかホッとする。制作日和だと損した気になるから。

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仙台は銀杏の街だった。すごく、きれい。でも肉厚の銀杏の葉は踏むとすべるから気をつけて。

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阿部敬四郎ギャラリーに「藤井勉・藤井由希子 親子展」を見に行く。
美術を勉強していた頃、藤井勉さんの絵は雑誌の挿絵にも頻繁に取り上げられた時期があって、雑誌フリークだった僕は藤井さんの、鉛筆で描かれた娘さんをモデルにした挿絵を見つける度に、切り取って大事にとっておいた。探せばきっと今でもどこかにあるはず。今回は、娘さんの絵は新旧1点ずつで、風景を中心とした新作だった。藤井さんの風景画を見たのは初めてだったけど、やっぱりべらぼうに上手くて、それが自然で、良かった。藤井家がよく屋外で集って食事をするというその風景が、由希子さんの小さな焼き物を使って、会場の真ん中にジオラマのように作られていて、会場をさらに温かなムードに変えていた。絵も焼き物も楽しみました。

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イチローさんのアトリエ展に。おととい会ったばかりだけど。

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今回はアトリエ展会場でも制作をしている、というのでまた来てみた。人の制作の様子、使っている道具等を見るのは目茶面白くて興味深い。

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「俺の制作秘話、全部ばらすなよ〜、別に秘密じゃないけど〜」というくらい、聞いた事、全部、教えてくれました。使っている材料や方法も。勉強になった。3人展をご一緒しているイチローさんも哲郎さんも何も隠さない。僕が石彫りで出会った先輩方も何も隠さない。聞いた事は何でも教えてくれる。大事な事だけど本当に大事な事はそこじゃないから。

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SARPで翁ひろみさんの個展「翁 ひろみ 展「角のある形ー余白」」を見た。
会場でしばらくお話をさせていただいた。今回の作品はバンドソーで切った木材を再構成した物をベースに石膏でコーティングするような仕事。僕も石を割りまくって再構成する作品を作っているのでシンパシーを感じる。がっちりした塊を追求するのが彫刻の様に思われるかもしれないけど僕はそれはいらない。「そのすき間に空気とか時間とかがはいりこむんですよ」って話されたけど、すごくよくわかる。
帰り際に「彫刻って本当に面白いわよね〜尽きないわ」って言葉を投げかけられて、何か上手い返事をしたかったけど何も思いつかなくて、笑顔を返すことしかできなかったけど、その言葉に心も笑っていた。
明日も「彫刻」を楽しもう。雨でも制作を楽しもう。