MacOSX で e-Tax 平成26年度:準備編

平成26年度分の確定申告が近づいてきた。
毎年、セッティングや、ファイルの送信完了までにいろんな苦労をさせられるe-Tax

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体調が悪いので、今日は家で仕事することにしてe-Taxの事前準備を終わらせた。いろいろ調べながら準備OKになるまでに3時間かかった。
いつものように来年の自分のために記録しておきます。MaxOSXでe-Taxしようとして、苦しんでいる方が検索で辿りついてご覧いただくかもしれないので、例年のように画像多めでエントリーしておきます。(見にくい画像はクリックしてみてください。できるだけ大きめの画像が表示されるようにリンクしてあります)

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e-Taxサイトから「作成開始」でスタートします。(e-Taxの準備の方も)

推奨環境を満たしているかの確認をします。全て満たされていないと書類の送信まで完遂できないことが多いのでしっかりと確認。サイトでは以下のメッセージが出ます。

Mac OS及びSafariをご利用の方は、以下のOS・ブラウザの組み合わせでご利用いただいた場合のみ、作成コーナーからe-Taxをご利用いただけます。
・Mac OS 10.7 と Safati 6.1 (64ビット)
・Mac OS 10.8と Safati 6.1 (64ビット)
・Mac OS 10.9と Safati 7.0 (64ビット)

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Safariが64ビットで起動しているかは アプリケーション>Safari で右クリック「情報を見る」で「32ビットモードで開く」にチェックが入っていなければOK。もしチェックが入っていたらチェックを外してSafariを再起動です。


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OSはOKがでました。これはすごいことです(苦笑)去年、一昨年は一般的になっているものよりも古いものにしか対応していなくて、僕はe-TaxをMacOSXでやるためだけに、(OSを起動できるFireWire接続の)外付けハードディスクに推奨環境のOSやブラウザを構築してやっていた。だって、一昨年なんて推奨環境は”Mac OS 10.6″でブラウザが”Safari 5.1″のみというピンポイントだった。信じられない。今年はいつも使っているOSでe-Taxができるだけで幸せですw

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e-Taxサイトの「e-Taxを行う際の確認事項(準備編)」
「①パソコンとソフトウェア」は全てOKになりました。

次に「②カードリーダライタと電子証明書」の確認です。
【アプリケーション】→【ユーティリティ】→【公的個人認証サービス】→【JPKI利用者ソフト】→[動作確認]

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実行ボタンを押す。結果表示には【NG】が無かった。(が、問題ありました。最下部で説明)

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同じ画面で次に「自分の証明書」をクリックしたらこの画面に。毎年どこかで必ず止まる。
毎年使っているICカードリーダライタと電子証明書(ICカード)の組み合わせだからここは軽くクリアできると思っていたのだけど甘かった。今年の一番の難関はこれだった。(無事、解決できたので対処方法は後半に)

次の確認事項に「③公的個人認証クライアントソフト及びルート証明書」があり「公的個人認証クライアントソフト Ver2.6」をインストールしないといけないが、僕のはVer2.3(ふたつ上の画像)で、それもICカードに接続できない原因のひとつかもしれないと思い、まずこれをインストールする。

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公的個人認証サービスポータルサイトの「利用者クライアントソフトのダウンロード」からMac用のファイルをダウンロード。ダウンロードのページにも細かく動作環境が載っているので、念のため全て確認する。僕の場合は「対応するJRE(Java実行環境)」のみ環境に合っていなかったので対処した(後述)。

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dmgファイルをダブルクリックしても、署名が付与されていないアプリケーションなので実行がブロックされてインストールできない。(んー。いちいちめんどうくさい!)

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右クリックまたは[control]キーを押しながらクリックして、表示されたメニューから「開く」を選択。

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インストーラーが起動。

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依存関係にあるファイルがインストールされていないので、インストールが完了できない。仕方ないので公的個人認証クライアントソフトのインストールに先立って環境に合うJRE(Java実行環境)をインストールする。

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公的個人認証サービスサイトの「JRE(Java実行環境)の導入方法」のページでJREの推奨環境を確認。

オラクル株式会社の公式サイトより、必要なバージョンのJREをダウンロードしてください。

という説明と共にリンクがあるので「JRE 8.0 および 7.0 の最新バージョン」をクリック。

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ORACLEの日本語サイトにダウンロードページへのリンク。

Java SE ダウンロード
Java SE ダウンロードの最新版は、こちら(USサイト)からダウンロードをお願いします。

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ダウンロードファイルの置いてあるUSサイトに移動するので中央右側「JRE」をクリック。

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ダウンロードページから該当の Mac OS X用のdmgファイル(黄色でマーキング)を選択。

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Javaをインストール。

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無事、インストールが完了。

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Javaをインストールしたので、公的個人認証クライアントソフト(JPKI利用者ソフト)を改めてインストールし直す。依存関係の欠如を解消したのでこちらもやっと、インストール完了。

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念のため、公的個人認証クライアントソフトを立ち上げてみると、さっきVer2.3だったのが推奨のVer2.6になっている。

さらに念のため公的個人認証サービスサイトの「Macintoshをご利用の方」のページの「JRE(Java実行環境)の確認方法」にしたがってターミナルを起動して”Java version”と打ってみる。

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これではバージョンがわからないのでJavaのサイトで確認する。

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このページから確認できる。 「Javaのバージョンの確認」

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実行を許可。(ブラウザでポップアップをブロックしている場合は一時的に許可してください)

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推奨のVer8がインストールされていることを確認。
公的個人認証サービスサイトだと「JRE 8.0 Update25」 が推奨されているけど今回インストールしたのは”Update31″なのが少しだけ気がかり。(大丈夫だろうけど)

これでe-Taxの推奨環境を構築できたと思うも、まだOKが出ていなかった自分の証明書を確認しようと、公的個人認証クライアントソフト(JPKI利用者ソフト)で自分の証明書をクリックするとまさかの再度のエラー。

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公的個人認証サービスサイトの「利用者クライアントソフトに関するトラブルのご質問と回答」のページでは
[ICカードへの接続]エラーが発生しました。ICカードに接続できません。
という質問に対して

ICカードリーダライタのマニュアルを参照する等して上記の確認を行い、「JPKI利用者ソフト」メニュー画面の[動作確認(S)]ボタンを押して動作確認を行ってください。OKが表示されているにも関わらず接続できない場合は、公的個人認証サービスに適合したICカードリーダライタでない、あるいは住民基本台帳カード(ICカード)に問題がある可能性があります。ICカードリーダライタ製造元にお問合せいただくか、お住まいの市区町村の窓口にて住民基本台帳カード(ICカード)の診断を受けていただくようお願い致します。

となっていましたがこれでは解決策の丸投げです。

こうなると、サイトを隅から隅まで読んで、さらにpdfファイルの細かなところまで目を通さないといけません。
公的個人認証サービスサイトのの「Macintoshをご利用の方」のページの「対応するJRE(Java実行環境)」に「(注4)設定における注意事項があります。」とあってpdfファイルへのリンクがかかっている。その中に次のような記述がありました。

(2)IC カードを利用するための機能のサポートに関する問題(既知の問題)
OS X 10.7 以降は、仕様変更により IC カードを利用するための機能が Apple 社からサポートされなくなりました。
【回避策】
下記のページより Mac OS Forge(*1)が提供する Smart Card Services のインストーラをダウンロードし、インストールすることにより、利用者クライアントソフト(Mac版)が動作します。
Mac OS Forge の Smart Card Services Installers のページ :
http://smartcardservices.macosforge.org/trac/wiki/installers

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つまり今まで普通に使っていたICカードリーダーはサポートが打ち切られているので新たにドライバのインストールが必要。ダウンロード&インストールします。(自分のMaxOSXのバージョンのファイルをダウンロード)

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この解決策にたどり着く際には以下のページがとても参考になりました・多謝!(僕はYosemiteではなくMavericksですが)
「Yosemite でSCR3310-NTTCom をつかう」

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数分かかりました。(念のためICカードリードライタは抜いておきました)

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ちなみに僕の使っている ICカードリードライタはe-Taxの鉄板と言われている「SCR3310-NTTCom」です。(制作終了らしいですが

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カードリーダーのドライバーも更新したので改めて、公的個人認証クライアントソフト(JPKI利用者ソフト)で自分の証明書をクリックすると、今までは一瞬でエラーになっていたのが、パスワードを求められる例年通りの展開になり少し安心する。役所で電子署名を取得したときの暗証番号を打つ。
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電子証明書がICカードを通りました。有効性の確認もOK。

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午後の3時間を使いました。帳簿はまとめ終えていますが、e-Taxは準備が完了しただけです。まだ何も始まっていません・苦笑

※過去6年間のMaxOSXでe-Tax はこちら

※さらにICカードリーダライタの認識でつまづいている方のために
ICカードリーダライタで「自分の証明書」を確認した際のメッセージ。

  • エラー時

    動作確認開始・・・・・
    キーチェーンプロセス確認
    15 ?? 0:00.95 /usr/sbin/securityd -i
    288 ?? 0:00.26 /usr/libexec/securityd_service

    ICカードリーダライタプロセス確認
    503 ?? 0:00.27 /usr/sbin/pcscd -f

    公的個人認証ICカードプロセス確認

    ICカードリーダライタ基本動作確認
    SCardEstablishContext OK
    SCardListReaders OK
    Reader01:SCM SCR 3310 NTTCom 00 00
    SCardGetStatusChange OK
    SCARD_READERSTATE->dwEventState : 0x00000022
    SCARD_STATE_PRESENT
    SCARD_STATE_CHANGED
    SCardConnect OK
    SCardStatus OK
    Reader Name: SCM SCR 3310 NTTCom 00 00
    Reader State: 0x00000034
    Reader Protocol: 0x00000001
    Reader ATR size: 0x00000009
    Reader ATR Value: 3BE000FF8131FE4514
    SCardDisconnect OK
    SCardReleaseContext OK

    動作確認終了

  • OKになった時

    動作確認開始・・・・・
    キーチェーンプロセス確認
    15 ?? 0:01.15 /usr/sbin/securityd -i
    288 ?? 0:00.26 /usr/libexec/securityd_service

    ICカードリーダライタプロセス確認
    668 ?? 0:00.34 /usr/sbin/pcscd -f

    公的個人認証ICカードプロセス確認
    677 ?? 0:00.03 /System/Library/Security/tokend/JPKI.tokend/Contents/MacOS/JPKI 5 SCM SCR 3310 NTTCom 00 00 106a45b1af7f0000f0f142b1af7f00001000000022000000090000003be000ff8131fe4514000000000000000000000000000000000000000000000000

    ICカードリーダライタ基本動作確認
    SCardEstablishContext OK
    SCardListReaders OK
    Reader01:SCM SCR 3310 NTTCom 00 00
    SCardGetStatusChange OK
    SCARD_READERSTATE->dwEventState : 0x00000122
    SCARD_STATE_PRESENT
    SCARD_STATE_CHANGED
    SCARD_STATE_INUSE
    SCardConnect OK
    SCardStatus OK
    Reader Name: SCM SCR 3310 NTTCom 00 00
    Reader State: 0x00000034
    Reader Protocol: 0x00000001
    Reader ATR size: 0x00000009
    Reader ATR Value: 3BE000FF8131FE4514
    SCardDisconnect OK
    SCardReleaseContext OK

    動作確認終了

つまり「NG」表示が無くて安心したけど、エラー時は「公的個人認証ICカードプロセス確認」になんの反応も無かったのでスルーされていたのですね。ご参考まで。