リンゴの木にかくれんぼ

朝焼け。

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寒くない。太陽の神様に感謝して、ありがたく仕事する。

冬の間に石の花器をたくさん作る予定。大きな石を小さく小割りしていく。先日のタイムラプス、もっと見たかったという感想を(一部から)いただいたので最初から最後まで。

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本当は、ずっと前から楽しみにしていたC.W.ニコルさんの講演を聞きに仙台に行くはずだった。どうしても聞きたくて応募して、当選もしていたんだけど。人生には思いがけないことが起こる。行ってる場合ではなくなって一日仕事する。

高校生の頃。物事に対処する姿勢に共感することが多かったC.W.ニコルさんが、受験勉強の傍らに聞いていたラジオのポプコン(ポピュラーソングコンテスト)で歌を歌った事に驚いて、でも初めて聴いたたどたどしい日本語、作詞、曲、子どもたちと歌った事、全部含めて思わず涙がこぼれた。若い心に衝撃を受けた。感激した。

深夜にひとりでラジオを聞きながら勉強する孤独感は、いつでもどこでも誰とでも繋がっているインターネットの時代には、その感じも、意味も、価値もわからないだろう。でもそれは、今の僕を僕にしてくれた大きな要素だ。孤独を感じながら受験勉強をしていた(というよりラジオの深夜放送を聞いていた)時に、ラジオからC.W.ニコルさんの♪りんごの木にかくれんぼ、が流れてきた時の事は今でも忘れられない。あの時に感じた感動はきっと今も僕を縛っている。本当に大切なものは何か。原発事故が起こった後にどうするべきかを考えるときの僕の根底にすら、この曲はきっと流れている。今、これを書きながら、受けた力の大きさに改めて驚くほどに。
残念ながら、それでも原発でやっていこうぜ、という掛け声に賛成する人ばかりのこの国で、僕や原発の被害者は存在すらしていないものとして扱われている。

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気に入った大きな伊達冠石の花器は、水漏れテストで少しだけ水が染みたので自家用に。シリコンで目止めしたみたら実用に何の問題もないのだけれど。放射能で食べられなくなって、伸ばし放題のアスパラガスの葉を挿してみた。

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仕事場の雲。美しい。(※クリックで拡大します)

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午後の仕事前に、土手にタイムラプスを撮影するためにカメラをセッティングした。横を車が通るし置きっぱなしのカメラが盗まれないか心配だったけど、空を撮るには絶好のポイントでいつかやってみたいと思っていて、日曜日なら交通量が少ないかもと今日やってみた。セッティングの最中、まさか人がいるとは思わなかったんだろう。白鳥が10数羽の隊列を組んで3組、僕のすぐ頭上を飛んでいった。ふっくらしたお腹に手が届きそうな距離で。(上の写真にも遠くに左右3匹ずつ写ってます)
iPhoneで頭上を行く動画を撮ろうと思ったけどパスワード解除が間に合わなかった。

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午後2時過ぎから30分くらい、仕事場から見た雲のエッジが全部虹色になっていた。石を彫りながら時々眺めてはうっとり。
なのにタイムラプス用にセッティングしていたカメラには、その前に雲がかかって写っていなかった。

最後、きれいに星が写っていかたらもう30分、放おっておけばよかったな。そうはいっても大事な一眼レフだ。車の往来のある道路脇の、土手にセッティングした一眼レフが盗られるのが心配で切り上げてしまった。